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食事

さてここで再び私の失敗談というかこの時の印象的な出来事を述べておこうと思います。この出来事の残滓は今でも私に影響を及ぼしています。それは七年生の時の出来事。私は胃腸炎にかかりました。胃腸炎とはウイルスが胃腸に侵入し、炎症を起こす病気。症状としては下痢や嘔吐が一般的。何が原因でこの病気にかかったのかはわかりませんでしたが、ある日のお昼ご飯に醤油をつけて海苔を巻いたお餅を食べた食後に発症したので、私は餅が嫌いなりました。

症状はいたってシンプル、嘔吐でした。最初は腹痛だけでした。その時はちょうど小学時代からの例のクラスメイトと遊んでいたのですが、その時は遊ぶことができないくらい痛かったです。まあですが、そのあとしばらくして腹痛が治ったのでゲームを続けました。本格的になったのは夕食の時でした。夕食を口にした瞬間、胃が受け付けなかったのです。そしてそのまま吐きました。これは私の勝手な想像ですが、嘔吐というのは通常胃が異物を感知したり、胃の中にこれ以上食べ物が入りきらない時に起こります。しかし胃腸炎での嘔吐は何か口にした瞬間にすべて吐き出してしまうという現象でした。それは食べ物に限らず水でもでした。私は病院には向かわず数日間家で様子を見ることにしました。症状は変わらず何かを口にすれば吐く。その繰り返しでした。時には何も食べてない状態でも吐き気を催しました。それは時間を問わず寝てる時に急激な吐き気に追われた時もありました。

数日間私は学校を休みました。勉強なんて手もつけられず寝たきりでした。二、三日してからようやく病院に連れていかれ点滴を打って治療したが、学校はその後一週間ほど休みました。無事症状も収まり、その後は学校に行ける程度まで回復したんですが、後遺症と呼べるものが残ってしまいました。ここでは拒食症と命名しておきますが、別に医者にそう言われたわけでもなく、自分でそう思っているだけです。自意識過剰なだけだったのかもしれません。ともかく私は食べることが苦痛になった。病は気からみたいな感じでしょうか、気持ちが食べるという行為を拒絶していたため、何も食べたくなくなりました。お腹が空くという感情は薄れ、お腹いっぱいという感情が辛かったです。

自然と何か口にすれば吐いてしまう、そのトラウマが脳裏に焼き付いていたのだと思いました。その結果私は極めて少食になりました。間食もしなくなり、朝ごはんも最低限、母親に弁当を作らない、自分で買うと言っておき、昼食を抜きました。学校には食堂がありましたので、自分で買うと言っても疑うことはなかったと思います。その開いた昼食分を夕食で満たしました。しかし時には夕食後に吐き出してしまうこともしばしばありました。そのため母親によく怒られました。それ以降余計にこの食べるという行為を嫌いなりました。

私は吐くことを避けるために様々な工夫を凝らしました。昼食を抜くのはもちろんですが、極力お腹にたまる炭水化物を取らないようにしました。もともと炭水化物、特にお米が嫌いだったのだが胃腸炎を発症して以来もっと疎遠になりました。炭水化物は夕食以外で取らなかったです。また母親はそんな私を見かねてか夕食をたくさん出します。たくさん出すと言ってもごく一般家庭ぐらいだと思いますが、朝昼とほぼ何も食べていない私にとっては大量に思えました。私はそれを一時間、時には二時間という長い時間をかけて食べました。ゆっくり食べることで胃の負担を減らそうとしたのです。他にも一回の夕食を二回三回に分けたりもしました。

こんな生活はその後三、四年続いたが、ついに高校二年生なって三食とるようになりましたが、それでも食べることが嫌いであることに変わりはなく、相変わらず少食であります。この時の生活は実は私の人間関係、そしてその後の学校生活にも響いて行くのですが、今はまだ伏せておこうと思います。

みなさんお久しぶりです。いかがお過ごしですが。私事ですが今私は日本に帰ってきています。一ヶ月ほどの滞在予定です。

まあ特に話すことはないので、これくらいで。では次回もよろしくお願いします。

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