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ゲーム

さてゲームに戻るが当時の私、いや今でも一番はまっているゲームは六年生から始めました。それが『信長の野望』です。1980年代に誕生した『信長の野望』シリーズ。私の父はそれにはまり、新しいシリーズが登場するたびに購入し、プレイしていました。私の記憶にある一番古い『信長の野望』が『信長の野望 烈風伝』です。私はそれををよく隣で眺めて見るのが好きでした。普段一緒にいない、それこそ迷子にされるという理由であまり近づかなかった父との貴重な時間だったと思います。

上海時代には『信長の野望 天下創世』をプレイしていて、私はオープニングが流れるのを遠くでかすかに聞き取ると、彼の元へ飛んで行きました。その時になると漢字は読めないものの、大抵のことは理解できるようになり、司令塔のように助言を勝手にしていました。この時ぐらいから私は歴史、特に戦国史が好きになりました。しかしそれはあくまでゲーム内であるため武将などの顔は肖像画ではなく、ゲーム内のグラフィックで覚え、武将の能力などを把握していたにすぎません。本能寺の変や桶狭間の戦いといった歴史上の出来事や刀狩りや楽市楽座のような有名な政策、関白や征夷大将軍などの役職名は知りませんでした。なお、名前なども当然漢字で書いてあって当時は簡単なものしか読めなかったので愛称で呼んでいました。例をあげると薩摩の島津家の家臣に新納忠元にいろただもとという武将がいるのですが、私は彼のことを納豆と読んでいました。他にも飯富虎昌という武田信玄の家臣のことはご飯、土佐の大名、長宗我部元親は長さんといった感じです。他にも登用や婚姻も”でんよう”や”こんよく”と読んでいました。

そんな『天下創世』を私は小学六年生の頃自分でもプレイし始めました。最初はほとんど父の真似事で自分で何をやっているかわかっていなかったんですが、プレイしているうちに自分でもわかるようになっていきました。土日は知り合いとテレビゲーム。平日は夜、ご飯を食べて、寝る前に1時間だけやっていました。『信長の野望』は今やテレビゲームでもプレイできるようになっていますが、当時はパソコン専用だったので、家族の邪魔はしませんでした。『信長の野望』のおかげで週末のみならず平日も大変満喫できました。早くやりたいがために夜ご飯を速攻で食べたり、学校でその日どのようにプレイするかを頭の中でシミュレートしていました。よく親が子供に対して悪い子にはその子供の好きなことをさせなかったり、逆に子供の嫌いなことをさせたりすると思いますが、私の場合はそれが『信長の野望』でした。

この『天下創世』、私がプレイしていたのはパワーアップキット版といういわば完全版、発売されたのは2009年ですが、私はそれを2012年ごろから2017年までの五年間遊んでいました。2013年ごろに『信長の野望 創造』という新シリーズが発売されると、父はそれを買ったため、私は『天下創世』を独占できるようになりました。2015年ごろには誕生日プレゼントでwii版の『信長の野望 革新』をもらい、さらに2018年にはパソコン版の『信長の野望 大志』を買ってもらいました。この二つは今でも日本に帰って来てはやっています。そして2022年には待望の新シリーズ『信長の野望 新生』が発売されますね。買うかどうかはまだ迷っていますが、すごく楽しみです。

中学生になってからはゲーム内だけでなく、実際に戦国史に興味を持ち始め、戦国時代の本などをたくさん買い、知識を深めました。まあただ日本史はインターではやらなかったのでその知識を披露する場がないのがいささか残念でした。しかしこの戦国史の知識をきっかけにそのほかの日本史や世界史にも興味が芽生え、高校生の頃には歴史のテストだけはクラスでトップでした。ここでようやく自分の好きなこと、得意なことが明確になり、それ以降私は歴史に関する職に就きたいと願っています。その夢は今でも潰ることなく、私は今大学で教養学部歴史科を取っています。つまり『信長の野望』が道しるべとなって私の行く道を照らしてくれたというわけです。

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