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小学生の集大成

では六年生時代の集大成について語りましょう。この歳で私は小学校を無事卒業しました。かといって小、中、高一貫校なので学校が変わるわけでもなければ、入試試験を受けるわけでもなくただ単に学年が一つ上がるという形です。この学校では六年生になると小学校を無事卒業しました記念として卒業式を行いました。制服のないこの学校で唯一統一感を出すためか、学校が支給した洋服を身につけ出席したのを覚えています。

ここで少しみなさんが驚く情報を一つ教えたいと思います。それは、実は私小学校を二回卒業しています。というのも前回の上海の学校は三年から五年までいたのですが、その学校は摩訶不思議と五年生までが小学生で六年生からは中学生扱いになっていたのです。そのため五年生の三月ごろだったでしょうか、この学校では特に洋服の指定を受けずに出席、賞状などをもらいました。そして今回の六年生での卒業式でも賞状などをもらいました。

突然ですが広州のインターでは知る人ぞ知るIB、International Baccalaureate という教育プログラムを実施しています。この教育プログラムは言うなれば大学レベルの授業を先んじて高校時代に学ぶことで大学入学時に優位に立てるという教育プログラムです。高校時の成績が良ければ、大学入学時にはすでにいくつかの単位をとっていたり、場合によっては飛び級することもできるというなんともすごいシステムなのですが、そのためにはやはり高校時代に必死こいて勉強しなければなりません。このIBプログラムの一環として小学生にはIB PYP、Primary Years Programme、中学生にはIB MYP、Middle Years Programmeがそれぞれ設けられています。それぞれ合格するには必須の条件があり、PYPにはExhibitionという大掛かりな自由研究をしなければいけません。これが最初に述べた六年生の集大成です。テーマはそこそこ自由に決められたと思います。ただ大体が社会問題について、すなわち環境問題、食糧危機、人種差別などでした。四人から五人のグループで決めたテーマに沿ってできるだけ深く研究するという感じです。ちなみに私のグループの題材は汚染でした。水質汚染、大気汚染、地質汚染など様々な汚染の種類を調べ上げ、その汚染が環境にもたらす影響、どの国が一番深刻か、また政府が打ち出した対策とその効果など色々調べ上げました。

Exhibitionというのは展示という意味で、その自分たちで調べ上げたものをポスターなどにして展示し、発表します。展示会や展覧会を思い浮かべてくれたらいいのですが、発表する相手は何も自分たちと同じ学年の子たちだけではありません。たくさんの人が自由に入ってきます。先生や上の学年の生徒、同級生の親御さんや時には校長先生なども来ます。そんな彼らを相手に自分たちの調べ上げたことを発表していくのです。すごく緊張しました。まあまだ日本語ではなかったからいいですが。そんな最終試験(?)を経てようやく進級できるのです。まあ言うなれば中学試験ですね。私たちの学年は無事皆進級しましたが、人によってはこのExhibitionの出来が悪くて進級できなかったという事例もあるそうです。無事進級できて本当によかったと今は思います。

ネタバレになってしまうのですが、私は中学二年生で転校してしまうのでやっていませんがMYPの集大成として十年生、高校一年生の時にはPersonal Projectという高校受験もあるようです。これはExhibitionと同じようにあるテーマに沿って自分で調べ上げ、人を呼んで発表する形ですが、グループではなく一人で全てを行うのでなかなか大変らしいです。私も後輩のPersonal Projectを見に行きましたが、よくここまで調べ上げたなと敬服してしまいました。決して見下しているわけではありません。

みなさんこんにちは。ようやく四月になりましたね。日本では俗に言う新生活が始まっているのですか。社会人になる方も、中学生、高校生、大学生になる方もとりあえずおめでとうございます。頑張ってください。微力ながら応援しています。こちらの方でも桜か梅かいまいちどちらかわからない花が咲き始め、春日和を感じられて来ました。まだ寒いですけど。何はともあれこれからも精一杯励んでいきますのでよろしくお願いいたします。

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