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少し内容を付け足しました。
しばらく、頭をかかえていた私だがこのままではらちがあかないと思い顔を上げた。
「私は天野 月と申します。信じられないと思いますが、多分私はこことは違う世界から来たのだと思います。」
さっきここは城の中で、かつ王子もいるようなので一応丁寧な言葉遣いを心がけた。
「俺はレオンハルト・ルナ・サングランツ。この国の王子だ。ユエが異世界から来たのだと思っていた」
レオンハルトは深く頷いた。
「えっ?!信じてくれるんですか?!」
「貴方がこの国に現れた時のことを覚えている?」
「……いいえ。」
そういえば、どうやってきたんだろう?
私が疑問に思っているのを気づいたインテリ眼鏡様が答えてくれた。
「あなたは夜空から白い光と共に降りてきたのですよ。…申し遅れました。私はイザーク・サン・ヴィルアルドゥアンと申します。レオンハルト様のおそばに仕えております。」
イザークが額にのシワを寄せメガネをあげながら話した。
「本当びっくりしたよな。敵が攻めてきたのかとマジ焦った!でも、よく見たら可愛い女の子だから拍子抜けしたよ!あ、オレはケイ・サン・オルレアン。ケイって呼んでくれ。」
イザークは「黙っていろ」と目でケイを睨み、言葉を続けた。
「あなたを起こそうとしましたが、全く反応がないのでここに寝かせて様子を見ていたのです。」
マジか!めっちゃ迷惑かけてる〜!
「そうなんですか…っ!ご迷惑をおかけしました!」
私はベッドの上で深々と頭を下げたが内心焦りまくりで冷や汗が出てきた。嫌な予感が当たりそう…。そんなお約束いらないよ。
「我が国のいい伝えでは…」
「あの!私はただの平民ですから!何にもできません!不思議な力とかありませんからっ!!もちろん害もないです!!」
不安すぎて今から言われるであろう言葉にかぶせて否定した。
「落ち着いてください。我々はあなたを悪いようには致しません。」
イザークはため息を吐きながらこめかみを押さえた。
ケイが呑気な声をあげた。
「ねぇ〜、あのさぁ〜とりあえず、寝巻き姿じゃこっちが落ち着かないし、着替えてもらったら?」
沈黙。
「〜〜つ!!」
(うわっ、私寝巻き姿でイケメンたちの前にいたのかぁ〜!!!テンパって忘れてたぁ〜!!!)
私は真っ赤になって動けなくなってしまった。
「すまない、配慮が足りなかった。我々は別室で待っている」
「失礼」
「んじゃ、またね」
バタン。
三人が部屋を出ると先ほどの修道女の子とメイドの女の子が入ってきて私の着替えを手伝ってくれた。
真っ白なふわふわのドレスが用意されており、ドレスの裾にはダイヤモンドのようなキラキラ光るビーズが付いており背中には大きなリボンが付いていた。
こんな可愛い服着たことがなかったので自分には似合うわけがない。
二人にこんな可愛いくてきれいなドレスは着れないと辞退したが、受け入れてもらえなかった…。
私も辛いけど、私のこんな姿見る方も地獄だよ…。