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少し内容を変えました。
真っ白…。
目を開けると白い世界が広がっていた。
しかし、じっと見つめているとそれが白い布であることが分かった。横を見ると布は横にも垂れており、ベッドにかかる天蓋だった。
そして自分が真っ白なベッドに寝ていることに気付いた。
自分の記憶を辿っていき、ようやく事故にあったことに気付いた。しかし、体はどこも痛みは無く記憶もしっかりしていた。
ということはここは病院?
…それにしては、豪華すぎる。
普通天蓋付きのベッドなんて病院には無いし、大きな窓には月と星を象った装飾が付いており、窓の外には青空がどこまでも広がっている。
ぐるぐると自分のおかれた状況を考えていると、ドアのノック音が響いた。びっくりしてベッドから飛び起きてドアを見つめてしまう。
入ってきたのは白い修道服を着た女の子だった。年は中学生ぐらいの可愛らしい子で手には水桶を持っていた。
「…あっ!」
「…!?」
女の子は小さく声を上げると部屋を出て行ってしまった。
「…えっ?!何?!」
私何かした!?そんな逃げられるほど私は何かやらかしたのだろうか…?
数分後、数人の足音が近づいてくるのが分かった。さっきよりも力強いノック音が響く。
返事ができずにいると、ドアが開き額にシワを寄せ難しい顔をした男性の姿が見えた。水色の腰まであるロングヘアー。モデルのように背が高く、顔を顰めていなけれイケメンなのに。服は濃紺のマントを羽織り、メガネをかけている。いかにもインテリって感じ。
もう一人は、一言で言うならスポーツマンタイプ。爽やかな笑顔でこちらを見ており、茶色の短髪で騎士のような隊服を着ている。水色の髪の男性より少し背が高く、がっしりしてる。
そして、その二人を従えるように中央にいるのが今まで見たこともないようなイケメン。見た瞬間息が止まるかと思った。輝く金髪と金の瞳。すらりと長い手足。どこを見ても完璧な男性だった。白のブラウスと刺繍が豪華なジャケットを着ている。
金髪の男性と目があった。
吸い込まれそうな金の瞳。
どこかで見たような…懐かしい感じがする……。
いや、どこか胸を締め付けられるような気持ち…。
何故だろう…。
「あの…私、どこかで貴方と会った気がします。……何故だろう…?」
私の言葉に金色に煌く彼が目を見張った。