68.きらびやかなぱーてぃ
ポーターさんに街の外まで送り届けてもらい、森の奥に少し行ったところでフレッドが待っていてくれた。エリマキもいつの間にか合流していた。
俺はフレッドの背中に乗って、ログアウトをする。
タブレットを開き、メールを確認する。
「さて、開催場所は」
4階のホールみたいだ。ついでに持っていくものも確認する。カードキーだけで良いみたいだな。確認し終わり、タブレットはテーブルに置いておく。
俺は今の服からマシな服に着替える。白の無地のTシャツとジーパン。面白みもなんともないけど、これが一番マシだと昔弟から言われた。
忘れないようにジーパンのポケットにカードキーを入れる。
部屋を出て、エレベーターに乗る。4階のボタンを押し、エレベーターが動いた。
1度も止まることなく、誰も乗ることなくスムーズに4階に着いた。
エレベーターが開き、目の前には大きく豪勢な扉があった。その隣には神官のような白い服を着て、白い布で顔を隠した人が立っていた。スラッとしていて、性別は分かりにくい。
挨拶しようと俺が口を開く前に神官(仮)さんが話しかけてきた。
「カカオ様ですね。お待ちしておりました」
声は男の人のものだった。
なんで俺のことがわかったんだろう。そう不思議に思ったが、別に深く考えなかった。
「今日からカカオ様の付き人になる、太郎と申します」
神官(仮)さんの名前は太郎さんだった。悪いけどちょっと偽名っぽい。
それにしても付き人ってどういうこと?
「えっ、付き人ですか?」
「はい。今日お越しの方に限り、付き人が用意されます。勿論、私がお気に召さなければ、変更も可能ですのでどうぞ遠慮なく言ってくださいませ」
深々と頭を下げる太郎さん。
「俺なんかにそんな頭を下げないでください!」
太郎さんは頭を上げる。布があって、表情はわからないが笑われた気がした。
「ここでの会話も無粋でしょうから、中に入りましょう」
太郎さんが扉をノックすると、両開きの扉が自動のように開いた。開けてくれたのは、中にいる太郎さんと少し違う服装をした神官(仮)さんたちだった。
一言でいうとホールは、凄く眩しかった。
天井から垂れるシャンデリアは、ピカピカしてるし、床にも宝石?ガラス?が埋め込まれていて反射している。
ホールにいる人たちもタクシードやドレスが似合うイケメン、美女ばかり。
あれ?もしかして、俺、場違いなんじゃね?
「どうぞ、こちらへ」
太郎さんの後を言われるがままについていく。
テーブルに一つだけのイス。あー、これ、俺がボッチだってこと見抜かれてるな。
太郎さんはイスを引き、俺が座りやすいようにしてくれてる。ヤバイ、なんか俺が凄い人みたいだ。
「いま、お食事をお持ちいたしますね」
俺が座ると、太郎さんはまた頭を下げて俺の料理を取りにいった。




