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6.取り敢えずログアウト

俺はぽんこつカカオ君を城壁に立て掛けてから、ログアウトした。

2時間にはちょっと早かったけど、早めの昼食をしながら次の行動を考えよう。


俺はDWMルームを出て、渡されたきりに放置していたカードキーを取りに行く。

小物入れからカードを取り出すと、真っ白だったカードキーが、黒くなっていた。冒険者カードと似てるですけど!え?マジで!?


「おぉ!これ運営スゲー、やることがかっけー!テンション上がっちゃうやつじゃん!」


白字で俺のプレイヤー名とランク、多分ゲーム内の現在地だろうと思われる場所の名前が書かれていた。


俺はそのカードキーで部屋の扉を閉めた。エレベーターに乗って、5階に行く。食堂開いているかな?食堂を利用するときもこのカードキーを使用するらしい。


エレベーターから出ると、前はしまっていたシャッターが開いていた。長方形のテーブルとベンチ系の椅子が並んでいる。既に利用している人がちらほらいた。

お、食券タイプか。なるほどね。俺は食券販売機を眺める。

結構、あるんだなぁ。あ、これにしよう。

ボタンを押して、カードキーをスキャナーにスライドさせる。すると、かしゃんと番号が書かれていた小さな紙が出てきた。すんなりやったけど、前の人の真似しただけだから。その人が椅子に座ってしまうと、どうすれば良いのわからない。どこに持ってけば良いんだ?まぁ、取り敢えず、座ろう。んで、回りを見て行動だ。

俺はその紙を拾い、端の方の椅子に座る。ちょうどその頃、アナウンスが食堂内に流れる。


『10番の方、料理が出来ましたので、カウンターまでお越しください』


あぁなるほどね、出来上がった順番に番号が呼ばれるんだ。俺は15番だからもうちょっとだな。


それにしてもどうしたらレベルは上がるかな?生産系のプレイヤーの為に何かしらの方法はあると思うんだけど···。やっぱり、スライムポコポコは一旦置いといて、街の中で動いた方が良いのか?今のままでやっていてもダメージが入る気がしない。

そういえば、通常の食事でステータスが改善されるって書いてあったな。街の中で食料を買って来てからもう一度、挑戦してみるか?いや、非効率だな。

でも、おれの種族って難儀だよな。こんな病弱体質の上に共食いを推奨されてるなんて。でも、SP0の意味あるか?なんだろうな、この違和感。他に表示の仕方があると思うんだけど···もしかして秘密があるのか?

考えている内にアナウンスが流れる。


『15番の方、料理が出来ましたので、カウンターまでお越しください』


俺は立ち上がり、カウンターに向かう。

ふふん、串焼きですよ!ゲームでは、酷かったけどリアルではそうはいくまい!美味しそうな匂いが鼻孔を擽る。この匂いは期待を裏切らないぞ。

串焼きの皿をテーブルに置いて、ペットボトルの自販機でコーラを買う。もちろんここでもカードキーの出番ですよ!お酒もあったが、俺はゲコなので選びません。お酒って美味しいと感じられないンだよな。


コーラに串焼き!うん、不摂生の極みみたいだ!でも、これが良い!

全部で五本か。どの順番で食べるかそれが問題だ。

先ずは一本目、タレがかかっていない串から。それでは、いただきます。


「んー!うまい!」


塩コショウの牛肉ですね!美味しい!柔らかくて、このレア感がちょうど良い。じゅわって肉汁が溢れる。牛肉は塩コショウでさっぱりとか、俺の好みドンピシャだな。それに普通に店で食べるものよりも美味しいかもしれない。

次はこれだ。タレのかかっている串。熱々の串を頬張る。おぉ、豚肉だ!さっきの牛肉より弾力がある。脂身が甘い。このこってりさが、このにんにくの甘いタレによく合う。

少し落ち着く為に、コーラを開ける。ぷしゅっと、空気が抜ける音が出る。コーラで脂っぽさを流し込んで、お口をリセット!しゅわしゅわした爽快感が楽しい。

串焼きは、豚肉2本と牛肉2本、鶏肉が1本だった。鶏肉はモモで、豚肉とはまた別のタレがかかっていた。にんにくがなくなり、豚肉のタレよりほんの少し甘めだ。ついつい顔が綻んでしまう。串焼きの定番は焼き鳥だもんな!王道の旨さだ。


俺はあっという間に串焼きを食べ終わり、コーラを飲みほした。ごちそうさまでした!

皿をカウンター横の返却口に置いていく。


腕時計で時間を確認する。デジタルじゃなくて、アナログな方の時計だ。妹に誕プレとしてもらって以来愛用している。でもこの革のベルトは、汗染み込んで臭くなったりするから、交換しなきゃいけない。それが少し面倒だけどな。

大体1時間半か。良い休憩になった。よし、ゲームするぞ!



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