46.手作りジャム(6日目)
昨日、時間一杯まで摘み取った果物をジャムにしようかと思ったが、
「どうしよう、これ」
桶に貯めた雨水が半分くらい、固まっていた。はぁ、とため息をつく。
水溜まりができていた場所も氷のように固まって来ている。触るとチクチクしているから、見た目にはわからなくてもトゲが出来ているのだろう。
まだ残っているから、それを鍋にいれるとするのは良いとして、どうやって、暖炉まで持っていくかだよな。鍋の中にいれれば、あとはストレージに入っている果物をいれるだけし。
うん、木のジョッキがあったからそれで入れていこう。少し行き来をするが、仕方がない。急がず、慌てずいけば、水の運搬くらい出来るだろう。でも、心配なので草をお口にいれてっと。
火はフレッドに頼んで、そこら辺の木の棒に着けてもらって暖炉に入れよう。薪も適当に放り込んで。
おっしゃあ、作るぜ!
雨水2杯、????の木の実を10粒くらいを鍋の中に入れます。焦がさないように、木べらで混ぜましょう。とろみがつくまで、煮込んでいきましょう。
「グツグツ、ジャムを作るぜぇ、俺には酸っぱいけども獣人には美味しいらしいぃ~、俺が食べてるよう、ジャムを作るぜぇ、グツグツするぜぇ、グツグツグツグツ」
グツグツと、歌いながらかき混ぜていく。どのくらいでジャムになるかはわからないけれど、時間はたっぷりあるからな。
「あの、それジャムですか?」
突然声をかけられ、ビクッと体が跳ねた。ひょっこりと顔だして、小鍋を覗き込むシンディさん。あぁ、ビックリした。
「おはよう、ございます」
「あ、すみません。挨拶も無しに。····おはようございます、カカオさん。えっと、ジャムを作っているんですか?」
「そうです。まぁ、美味しいかどうか分かりませんけどね」
ハハっと作り笑いをすると、隣でクゥ~と音がなった。もしかして、お腹の音?シンディさんの?
「にゃぁ」
と、思ったが、犯人は俺の首もとに巻き付いているエリマキだった。猫の姿ってことは、シンディさんに蛇の姿見えてるじゃん!あれ?でも、なんかシンディさんが普通だ。あれ?蛇は大丈夫だった?
もう一度、クゥ~と腹の音が空腹を訴えてくる。残念だが、これを味見させることは出来ない。確か、動物に甘味料を与えてはダメなはずだったからな。でもゾンビ食ってるし魔物だから大丈夫なのか?
「味見しても良いですか?」
「良いですよ」
シンディさんはスプーンで少しだけすくって舐めた。
「美味しいです!」
その一言に俺は、嬉しくなる。やっぱり、人に美味しいって言ってもらえるのは嬉しいよな。
それじゃあ、俺も食べてみよう。ヘラで少しすくって、息で冷ましながら手の甲に乗せる。ペロリとそのジャムを舐めた。
「あっま」
昨日の雨水を調理したはずなんだが、余計に甘さが引き立っている気がする。そう、例えるなら、砂糖を限界まで溶かした水のような。食べれなくも無いが、食べ続けるとむせるな。
また、振り出しか。俺が食べれる料理ってなんなんだろう。




