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剣に封印されし女神と終を告げる勇者の物語  作者: 星時 雨黒
第1章 裏切りの聖王
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プロローグ

 誤字や脱字、曖昧な表現など、見にくい部分が度々あるかと思いますが、頑張って書いて行きますので、どうか応援よろしくお願い致します。

 突如空中より出現した巨大な(つるぎ)が、轟音とともに『黒い少年』へと牙を向く。

 しかし、少年は怯むことなくその剣を(おの)が漆黒の剣で断ち切った。

 両断された巨大な剣は、そのままの勢いを弱めず大地へ突き刺さり、瞬きの一瞬で幻の如く跡形もなく消滅した。


 少年は足を止めることなく、無空より剣を生み出した『白き少女』の元へと風のように大地を駆ける。


 だが、少女が純白の剣を下から上に振るった瞬間――。


「――っ!」


 何もない平坦な大地より生まれし、見上げるほど巨大な壁が少年の行く手を阻んだ。


 だが、それでも少年は足を止めない。


 壁を目前にして、少年が走りながら剣を構えた途端――光を飲み込むほどの『闇』が少年の持つ剣から滲み出る。

 そして少年がその剣で巨大な壁を一閃した。壁に亀裂が走り、それは見る間に拡大していき、壁は音を立て崩れる。


 崩壊する壁を通り抜け、そこで少年が初めて足を止めた。


「……おいおい」


 少年は眼前の光景に戦慄した。なにせ、少年の前に現れたのは――


「――これで、終わり」


 見渡す限りの視界に広がる、無数の剣だ。ぱっと見千・・・・・・いや、万は超えるだろうか。


 少女が剣を上から下に振り下ろした途端、その幾万の剣が一斉に少年へと放たれる。


 その光景を目の当たりにした瞬間、少年は迷うことなく己が剣を地面に突き刺した。そして、突き刺された剣を中心にして影が生まれる。影は蠢き合いながら10つに分裂すると、スッと音もなく地面から浮き上がった。


 次の瞬間――幾万の剣が少年を襲う。


 少女の剣の猛威は、数十秒以上も絶え間なく降り注いだ。剣は大地を穿ち、平坦な地形を荒野へと変えていく。


 少女の攻撃が終了する頃には、辺りは土煙に覆われ何も見えなくなっていた。


 数秒して次第に土煙が晴れていき――


「――ッ!?」


 今度は少女が戦慄する番だった。


 そこには無傷で少女に笑いかける、1人の少年の姿があったのだ。


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