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第一話  休憩と方針

ティアと別れ、ダンジョンの探索を開始してから三時間程が経過した。

魔物との戦闘は7回だった。

およそ30分に1回といったところか。

1回の戦闘で戦う魔物の数は多くても3匹だった。

現在のステータスは以下の通りだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:黒崎直人 Lv4

性別:男    pt1080


固有スキル

・真理眼

・簒奪者


特殊スキル

・威圧Lv8

・絶倫Lv3

・嗅覚強化Lv2


武術スキル

・体術Lv5

・棒術Lv1

・槍術Lv2

・格闘術Lv5

・短剣術Lv2


称号

・恐怖の眼光

・転移者

・妖精の友

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


棒術と短剣術はゴブリンから手に入れた。

嗅覚強化と槍術はコボルトだ。

コボルトはゴブリンより少しだけ大きい魔物で、青っぽい肌に犬の顔を持っている。



「おっ、あれは...」

歩いていると、何やら光の枠で区切られた扉のようなものが見えた。

中を覗いて見ると、それなりの広さの空間になっている。

ーーーここが休憩地点なのか?



とりあえず入ってみることにした。

中に入ると、薄い膜を抜けたような感じがした。

そこはかとない安心感がある。

どうやら推測は正しかったようだ。



「しばらくここで休むか...。」

俺はこれまでの戦闘を思い返していた。

明らかに体捌きや足運びなどが上手くなっている。

これは体術スキルの効果だろう。

格闘術の方は技術的な面は何とも言えないが、身体能力への補正は強く感じていた。

地球にいたときより、確実に体が軽く、そして強靭になっている。

他のスキルに関してはまだ試してはいないが、どうやら武術スキルには基本的に身体能力への補正があるらしい。

どうせ相手を倒すだけで手に入るのだ。これからもなるべくレベルを上げていきたい。



「さて、これからどうするか。」

そう、いま決めねばならないのは、今後の方針である。

少なくとも今までの戦闘では、これといって危ない場面もなかった。

俺のスキルの関係上、この階層ならば危機に陥るような事はあまりないだろう。

ーーーだからと言って油断して良いことにはならんが...。



ともかく、魔物を倒してそれなりにポイントを手に入れる事ができるとわかった以上、これからのことを考える必要がある。

「運良く最初の拠点も見つかったことだしな。」と安堵の息を吐く。



今後の方針として、まず大前提としてはダンジョンの攻略がある。

そのためには、この階層の主を倒す必要がある。

主を倒すためには、主のいる部屋を見つけなければならない。

どこにあるかは現在不明。

探索を進めつつ、魔物はサーチ&デストロイで、ポイントの増加とスキルの強化を計る。

...という訳で、しばらくはこの部屋を拠点に、周りを探索してマップを広げようと思う。

とりあえず期間は1週間としておこう。

それ以内に何も見つからなければ、次の拠点を探そう。



大まかな方針を決めたは良いが、他にも気になる事はある。

例えばクラスメイトのことだ。

何度も言うが...何度でも言うが、俺はぼっちである。

助けたい友達もいない。

かといって「は?クラスメイト?何それ美味しいの?」とまで言えるほど残忍にはなれない。

目の前にいるならば多少手を貸すのも良いかもしれない。

しかし、正直なところ、俺のスキルはあまり知られたくない。

変に目立つのは避けたいのだ。



色々考えた結果、今はどうしようもないという結論に落ち着いた。

まず俺から探すようなことは絶対にしない。

相手が別段困っていないならば、余計な干渉はしない。

あくまでも助けるのは、助けを求めている者だけ。

これを俺の基本的な立ち位置にしたいと思う。

こういうのは最初にスタンスを決めておかないとな...。



幸い、俺には真理眼がある。

相手が嘘をついていたらすぐにわかる。

本当に困っているのかどうかを見極めるのに役立つだろう。



その後、適当にポイントを使って腹を膨らませた俺は、部屋の隅で眠りについた。

どうやら自分で思っている以上に疲れていたようだ。

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