CASE2 富士見ファンタジア
この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません
とある伊太利亜の貴族ファンタジア家。
その始まりは不明で今から500年前からブルジョアジー達に噂されていた伝説。
具体的にどんなものかと言われると凄く荒唐無稽な話になる。
魔術、召還術、錬金術等ありとあらゆる超常の力を使い伊太利亜の階級社会を裏から管理していたらしい。
今回の的は、そのファンタジア家の血を受け継ぐ日本人。
なんだそりゃ?冗談きついぜ。
と、普通は思うのだろうが液状金属に体抉られて中国の名前が消えた原因となった俺が
リアルとジョークの境界線崩壊したての思考回路を走らせて考えても色々な意味で無駄だろう。
そういえば自己紹介が遅れたな。 俺はスレイブ・ベルウッド。
ミヤタマモルは中国と共に消えたのだ。
そんなこんなで都内某所から新幹線で栃木県宇都宮市にきている。
駅降りてから餃子屋がぽつぽつ見えるけど、何もねえなココ。
スマフォで調べると、ここから少し遠いけど天然温泉があるらしい。
「さっさと注文片付けて天然温泉を堪能するかな」
そう呟いて俺は決意した。
宇都宮餃子店にて
やあ、俺ちゃんの名前は富士見ファンタジア、16歳。
よくライトノベル出版していそうな名前って言われるぜ☆
でも、名前で人を判断しちゃあいけねえぜ。
その実俺ちゃんは魔法使いなのだ☆
容姿、権力、財力、女、ありとあらゆる物を魔法を使ってゲットした男なんだぜい。
前回の仕事は面倒くさかったー。
多国籍多人種の洗脳奴隷少女1000体の販売と敵対する三つの組織の始末。
流石に心が荒んだので、慰安の為に俺ちゃんはイタリアから魔法でワープして
食べてみたかった宇都宮の餃子を食べに来たのだよん☆
まあ、ワープすると魔力無くなって1日魔法使えなくなるけど、大丈夫っしょ(^_-)-☆
日本には殺伐としたイタリアと違って敵もいないからね安心安心。
「お待たせしました。 スタミナ健太餃子です。」
店員がカウンター席にいる俺ちゃんの目の前にそれを置いた。とても熱そうだ。
俺ちゃんは小皿に醤油、酢、ラー油を入れて少し混ぜる。
割り箸を取って、わりばしを横向きに持ち、一方の手で下側をしっかり固定する。
そして、もう一方の手で上側を持ち、ゆっくり上に引き上げる。
これで割り箸がきれいに割れるのぜ、ムッフッフ(^ω^)
割り箸で餃子を掴み、小皿の所でチョンチョンとタレを付けてから口元に運んだ後フーフーして食べた。
「他の店で食うのと何が違うんだコレ・・・」
俺ちゃん完全にガチしょんぼり沈殿丸(ノД`)・゜・。
「通は酢だけ付けて食べるもんだよ」
後ろの方から声が聞こえたから振り向こうとしたけど、できなかった。
後頭部を掴まれた、そして・・・
俺は掴んでいる左手の掌から義手に仕込まれた細長い針を突出させた。脳幹の所まで達しているはずだ。
この方法で殺ると血が出ない、とても静かで色々と素晴らしい。
的はうつ伏せで机に寝る姿勢になり、死んでいるかのように静かだ。実際死んでるけど。
一応、義眼の右目で生体反応を調べた、問題ない。
残念だったな、富士見ファンタジア。
実は宇都宮の店で提供される餃子は栃木のとあるデカい工場で一括生産されている。
そして、一括生産された餃子は全国流通されてるものと何ら変わらない。
まあ、クソガキにお似合いな、最後の晩餐だろうよ。
俺は何食わぬ顔でレジで特製健太ラーメンの代金を支払い、心に決めた場所に行く。
天然温泉だ。ベルさくらの湯だ。