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友達はコイシ
「全く、酉魅さんも人が悪いよなぁ、人の寝顔に落書きするなんてさ。」
「なに言ってんのよ、香蓮ちゃん見たいなパッとしない中性顔でひねくれた奴の相手してくれただけでも、儲け物でしょ。」
「まぁ、それはそうだな。」
「認めちゃうんだ……」
「あっ、陸帯にやられてもハグ一回で許すよ。」
「……は、ハグ……はわわ」
陸帯はそう言うと顔を真っ赤にさせていた。
比奈も負けじと自分を指差していたが、そこはもちろんおきまりである。
首を真横に何度も振った瞬間見事に殴られそうになるが、俺に読めない動きはない、と言いたくなるほど綺麗に避けることに成功したわけだが、下に避けたのが運の尽きだった。
そのまま比奈は肘鉄を振り下ろしてくる、理不尽な世の中である。