群れる鳥と自由な鳥
「ねぇ、群れってどんな感じなの?」
「どんな、って言われても分からんが……何どうしたんだ?」
ある日、僕はいつも絡んでいる一羽に、そう尋ねてみた。そいつは不思議そうにこっちを見て、まるでそんな事を聞く僕が珍しといった反応を返した。
まぁ、いつもだったら、そんな事聞かないのは自分でも分かってるしそうだよねって感じなんだけどさ。
「まぁまぁ、良いじゃない答えてくれても」
「はぁ……まぁ良いか、この前は俺の質問に答えてくれたしな」
「それじゃあ群れの掟でも言ってやろう。
1つ! 一羽の脅威は群れの脅威、即断即決、報連相!
1つ! 一羽の敵は皆の敵! 囲んで突け! 空の外まで追い払え!
1つ! 「待って待って待って、聞きたいのはそう言うのじゃないってば」
あうやく長々と口上を聞かせられる所だった。そいつは残念そうにこれからだったのにとか言うけど、どうせ長いんでしょ?
「じゃあ何が聞きたいんだ?」
「もっとこう……ほら、あるでしょ? 例えば群れから出たいとかそう言うのは無いの?」
「無いな」
即決だった。もっと迷っても良さそうなのにそんなにも群れって良いものなのかな?
気になった僕は聞いてみる事にした。
「どうして? 群れってそんな良いの?」
「良いことだらけって訳じゃないが……俺にはお前みたいに強くはないからな」
「それこそどうしてだい? 毎度毎度僕をこうやって追い払おうとして来るぐらいには君は強いのに」
毎度毎度、懲りない僕も僕なんだけどね。
でも、そいつはそう言う強さじゃないと言った。
「俺は木のみが生えてる場所なんて知らない。天敵がどこに居るかも知らないし、1羽でどうにか出来るほどの力も無い。危険に気づかず逃げ遅れる事もあるだろうな。俺は群れの中での世界しか知らないんだ、一羽になったらすぐにでもおっ死んでしまうよ」
そう言ったそいつは、どこか悲壮感ある喋り方をしていたのに、顔は特に感傷を感じてるようには見えなかった。
「ま、そのための群れってやつだ。弱いやつが固まったらそれなりに強くなる。こりゃ世の中の真理ってやつだろうな」
「ふぅん、なんだかよく分からないや」
結局、僕は群れる必要なんて無いってのは分かった。それと面倒ってのも。
「おいおい、話を聞いておいて何もなしに何処かへ行こうってのか?」
おっと、飛ぼうとしてたのがバレたか。しょうがない、前は僕が貰ったしね。
「じゃあ今度、美味しい木のみを持ってきてあげるよ、それで勘弁してね」
「へいへい、じゃあこっそり食べねぇとな」
僕らはそうやって別れた。あぁ、どこの木のみを持っていこうかな? そうだ、あそこはどうかなーー
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