第6話 類友
私のお顔で遊ぶ事に飽きたご主人様は、私の二の腕を虐め始めます!
ほっそいなとか言ってますけど、私これでも太ってますからね!
気にしてるんですからね!
つねつねしないでください!
あうう、メイドの先輩達は私に美味しいお菓子をご馳走するから……。
ご厚意は嬉しいですけどもっ!
なんて考えてるとご主人様がぽつり。
「すねるな。お前の方も男共から声をかけられていただろうが」
違います。
集まって来るのは私の外見目当ての人ばっかりです。
あとご主人様のお友達のエフェクター・プラム・ナインレッド、通称エフさんとか。
あの人も、結構特殊性癖持ってるんですよね。
初めて会った時、それのせいでエフさんの家に閉じ込められかけましたし。
ううっ、悪寒がしてきました!
それかその他には、迷子を心配しに来た、親切で余計なお世話な人とかですね。
私は小さな子供じゃないですっ!
でも、ロリコ……ではなく。
その手の趣味の人はご主人様もでしたか。
類は友を呼ぶ。
納得です!
ご主人様に二の腕をつねられました。
いたたたた。
いたいですうっ!
「何か失礼な事を考えられているような気がするな」
「き、気のしぇいです!」
「ほう、わざわざ自供ご苦労様。尋問する手間が、省けた。今夜はお仕置きだな」
噛みました。
自爆してしまったようです。
でも、本当は分かってるんです。
ご主人様は意地悪しにも来てるけど、一人で立ってる私がつまらないだろうって思ってきてくれたんです。
「屋敷のメイドがそうつまらさそうな顔をするな。いつでも幸福そうにしてろ。俺に拾われて幸せだろう」
でも素直に認められないので、言葉にするのは許してください。