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第2話 朝のお勤め



 豪華な家具が並ぶ部屋の中を、私はせわしなく移動しています。


 そんな私のすぐ近くから、不機嫌そうな声が響いてきます。

 私は慌てて、お仕事に集中。


「おい、チヨ。まだ用意ができていないのか」

「ごっ、ごめんなさいです。ご主人様」


 朝の時間。

 部屋のカーテンの隙間からは、朝日がおはようサンサンしてます!


 私は、ベッドで起床されたご主人、カーライル様の服を慌てて用意しています。


 ここはご主人様の部屋です。


 ザ貴族の部屋って感じに、豪華な家具とかベッドとかマットがところせまししてます。


 とと、ぼーっとしてる場合じゃありません。


 良い仕事をした時は、頭を撫でてもらって誉められますが、仕事が遅かったり間違えたりした時は大変です。


 私のご主人様は、とても厳しい性格なのでご飯ぬきになったり、お掃除の仕事を増やされたりしてしまいます。


 私は、そんな事にならないように気を付けなければっ。


 しゅばばっ。


「ただいまお持ちいたしましたぁ」


 ぜえぜえと肩で息をしながら、私が差し出した服を見て、どやっとするご主人。

 哀れな子羊に、仕事をめぐんでやったって顔です。


 むかっとなりましたが。


 事実ですので、何も言えません。


「ふむ、今日は床に落とさなかったな。誉めてやろう」

「あ、えへへ。ありがとうございます」


 ご主人様に褒められてしまいました。幸せです。


 褒められるのは好きですよ。

 嫌な人なんていないと思います。

 それが誰であっても。


 私の仕えるご主人様の守備範囲は知ってますが、それはそれ、これはこれ。


 褒められるとやはり人間は嬉しいものなのです。


 えへへへへ。


 でもそんな時間は短いです。


 すぐにご主人様から注意が。


「ほら、ぼさっとするな。さっさと着替えさせろ」

「あわわっ、すみません、ただいまやります!」


 ご主人様の周りを忙しく歩き周って服を脱がせたり、着せたり。


 ご主人様は体格が大きいので、服の支度をするだけでも一苦労です。


 初めの頃は、男の人を着替えさせるなんて……と躊躇ってましたが、今はもう慣れたものです。



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