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通り魔サキュバス

「ふっふっふ……いかにもザコそうな冴えないおにーさん♡ ワタシに精を差し出しなさいよ♡」


 宿に帰ると、勝手に部屋に入り込んできた淫魔(サキュバス)がいきなりそんなことを言ってきた。


「……」

「なに? なになに? なーにぃぃ? 黙り込んじゃって、もしかしてワタシみたいなちっちゃい女の子にビビってるわけぇ? キャハ☆ キッモーイ☆」


 ――淫魔(サキュバス)

 男性の精力を餌とし、人間の男と性的にまぐわうことで食事をしている種族のうち、性別が女のものを示す。

 かつてはその性質から、人間と敵対する魔物として扱われた時代もあったが、現代では主に娼館で男性をもてなしつつ、食事である精力にもありつくという、いわゆるウィンウィンの関係を築いている人型種族だ。


 だが時には、通り魔的にこのように街中で男性を襲うサキュバスが未だにいるというのもまた事実で……。


「ほらほらほぉ~ら、さっさと出すもん出しなさいよ♡ ワタシの餌になれることを光栄に思いなさいな、このいかにも底辺な弱者男性さん♡」


 おそらくはこのサキュバスも、そういった数ある通り魔サキュバスのうちの一人、なのだろう。


 と、いうわけで。


  ***


「オラ! オラオラ! なにひんひん言ってやがんだこのメス! 誰が餌だってこのビッチがよぉぉぉ!」

「んっおほぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 俺を襲わんとやってきたメスガキサキュバスを、さんざんにワカラセてやった。


 三時間ほど念入りに躾けてやったところ、サキュバスは色んな穴から色んな液体を出しまくった末に、今では布団の上で虫の息だ。

 当然何発も中にブチまけてやったため、食事にはありつけたはずだとは思うが、それ以上に行為の激しさと快感でグロッキーになっちまったらしい。あと、なんと驚いたことに処女だった。


 まったく、サキュバスともあろうものが嘆かわしい。

 一般成人男性冒険者オスである俺ごときにワカラセられるなどとはな。


「まったく。これに懲りたら、もう二度とこんな通り魔的なことをするんじゃないぞ。相手が悪かったら魔物として殺されてるんだからな」


 まだ布団の上で臥せっているサキュバスのツインテールを掴んで引っ張り起こしながらそう説教してやると、彼女はとろんとした目つきで俺を見上げた。

 それから、うねうねと尻尾をくねらせたかと思うと、最後には尻尾の先でハートマークを作ってぽつりと呟く。


「……おにいさん、すごかった、しゅき♡」

「……おおん?」

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