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探偵は逃げ出せない  作者: 鯛パニック
どうしてこうなった!!
1/3

どうしてこうなった!!『上』

お久しぶりです。

夢で見た作品を書いて見ることにしました。

なんちゃってホラー要素ありです

多分上、中、下になるかな

吾輩は探偵である。名前はまだ無い。

嘘である、佐嘉瀬さがせ 真実まなみだ。


某身体は子供、頭脳は大人のような謎解きをするタイプの探偵ではなく、行方不明のペットを探し、不倫を調査する、世間一般的な探偵である。

そもそもあの謎解きをするのが探偵である、という風潮は本当に頂けない、正直止めてほしい。そんな事件に乗り込んで謎解きなんてできるわけがないでしょうが。警察につまみ出されるに決まっているでしょうが。


現在25歳の独り身女。そこそこの高校、大学を卒業後、死んだ父親の探偵事務所を受け継ぎ2代目として日々働いているわけだが、まああまり儲かっていないというのが実情。そのためメインの収入は母親の経営しているキャバやらホストやらの雇われ店長としての収入。やぁーい親の脛齧り!!!と言われれば何も言い返せないのが悲しいところ。



──そんな私は今現在、あるホテルの一室で、花嫁姿で厳つい兄ちゃん達に囲まれている。

花嫁と聞いてきっと100人が聞いて99人がきっと結婚式を想像するだろう。100人と言わなかったのはその中にきっと1人は違う考えをするからだ。おっと話がズレた。


そして聞いて驚け、ただの結婚式などではない

──ヤクザの結婚式だ。

正直腹が痛い、いや本当に今すぐにでも帰りたいと心底思っている。いや帰らせてくださいお願いします。


何故こんなことになったのか?

少し話は遡る



いつものように、キャバ、風俗、ホストクラブを経営する母親の店にて、雇われ店長として本日の売り上げ諸経費その他諸々をExcelに入力していると、ピロリンと探偵業への依頼メールが届いた。


いつものペットの捜索依頼か、はたまた浮気の調査依頼と思っていたが、その依頼は、いつもの内容とは少しばかり毛色が違っていた。


依頼内容としてはある結婚式に潜入し、花嫁の写真を撮影し送ること。

報酬は700万円で、前金として350万円を入金するとのことだった。


悪戯ではないかとも思ったが、前金として口座に350万円が振り込まれてしまっては信じざるを得ない。


しかし、まあ妙な依頼だ、写真を送れとは。住所を調べるわけでもなく、花嫁の写真を送るだけの依頼とは。ストーカーだとするならば、ずいぶん控えめな依頼だと思えるような内容だ。いや、呪術に使うとかか?丑の刻参りみたいなので。

とはいえ、それだけのすれば700万を手に入れられるのは美味しいの一言に尽きる。やるしかあるまいし、断る理由もないだろう。






6月某日

──結婚式当日

結婚式場のスタッフの服をなんとか入手し、潜入していたわけだが…正直この時点で既に後悔していた。

なぜか?

──それはこの結婚式がヤクザの若頭と、とある大会社の社長令嬢の結婚式だったからだ。

世界屈指の大企業がヤクザとズブズブというなんとも生々しい、警察にタレ込むか悩むギリギリのラインの事実を知ってしまい頭を抱えたくなる。


だが…3流とはいえ、探偵であるというのは紛れもない事実。

前金を頂いているのだから、やるべきことはやらなくてはならない。


花嫁の写真を撮る

送る

終わったらすぐ帰る。

頭の中で3つの心がけることをひたすら暗唱しながら、顔に笑顔を貼り付けスタッフとして仕事をしていく。見た目が超絶美人な釣り目の花嫁がとんでもない癇癪持ちで顔面にお茶をかけてきても、ヤクザの若頭がたいそうな女好きでスタッフに手を出そうとしているのをガードする羽目になってもだ。





──── 己の目的は達成した。

トイレで撮った花嫁の写真を依頼主に送り、息を吐く。隠しカメラのおかげで撮ることはそう難しくはなかった。

あとは速やかに、しかし目立たないようにここから離脱するだけだ。

逃げるために機をうかがいながら仕事をこなしていると、やけにブライズルームの前が騒がしいことに気づいた。


なんだとなんだと聞き耳を立てれば


「探せ!」

「あの女どこに行ったんだ!?花嫁が直前で逃げ出した結婚式なんか前代未聞だ!!!式前には絶対に連れ戻せ!!でないと俺たちの首がっ…」


なんて言葉が聞こえてきた。


花嫁がいない、INAI、いない!?消えた!?そんな前代未聞なことある!?

前日に逃げるわけではなく、式の2時間前に消える!?そんなことあるのか!?


いやでも、突然のマリッジブルーという可能性があるか。さっきまでだいぶイライラしていたし。その可能性はお菓子に入れるバニラエッセンスくらいの量程度には捨てきれない。人に当たり散らしていたのは元々の気質な気がしなくもないが。

とはいえ、これはチャンスかもしれない。この騒ぎに乗じて逃げれば…



「いたか?」

──突如、地を這うような低い声がフロアに響いた。

その声がした方向に視線だけ向け、息が止まりそうなった。


その声と共に現れた男性は二人

一人は周りの組員達からは相談役と呼ばれている、黒髪をオールバックに撫で付けた神経質そうなインテリ眼鏡。

その後ろについて歩く身の丈2m近くある男は、艶やかな黒髪に顎から唇にかけて残る大きな傷、スーツの上からでもわかる逆三角形の筋骨隆々とした立派な肉体。多分きっと子供の頃はゴリラなんて渾名で呼ばれていたんだろうな、なんて思ってしまう。いや、今も大分ゴリラ並みの体格だが。


──見てわかる、どうみても堅気の姿ではない。いや、ほら、なんか式場に確かにいた人達もなんかどう見たって堅気に見えない人間しかいなかったが、纏う空気がThe裏社会みたいな人達だ。そりゃそうかヤクザだもんな!!


──いや、待てよ。これはなかなかにまずい状況下もしれない。

もし己が探偵(部外者)だとバレ、下手に花嫁失踪に関わっているなど思われれば尋問(拷問)をされるかもしれない。疑わしきは罰せよを地で行くような奴らだ。絶対そうに決まっている。漫画とかでよく見るもんそういう光景。


──今すぐ逃げよう

ダラダラと流れ出る冷や汗をそのままに、そっとその場から離れようと素早く、しかし走らず、己ができる最高速度で出口へと向かって歩き出す。まるで私も花嫁探していますよ、なんて雰囲気を醸し出してだ。表から逃げるのは怪しいので、勝手口に繋がるスタッフ専用出口に歩き出し


──瞬間

ぱしりと誰かに後ろから腕を掴まれた


振り返り、息が詰まる。

それはそうだろう、身の丈2m近い筋骨隆々のゴリラ…もとい男性が自分の腕を掴んでいるのだから。


「ひぇ、な、何か御用でしょうか。」

なんとも間抜けな声が喉から漏れ出たが、瞬時に結婚式場のスタッフのように笑顔を作る。頼む、バレないでくれ…気づいていないでくれ…死にたくない…。なんて内心冷や冷やしていると


「花嫁の代打、お前やれ。」

「は?」

ゴリラにニヤリと極悪人ヅラでなんとも信じられないような言葉を告げられ、思わず素が出てしまった。


断ろうにも逃げようにもこちらの意見なんぞ聞いてもらえるわけもなく、あっという間に花嫁になってしまったのですがどうしてこうなった!!

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