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循環する性別

ここは大陸から遠く離れた小さな島、温暖な海流が近くを通っているため島は年中暖かく、木々は鬱蒼と生え海は綺麗なエメラルドグリーン、空は今は晴れだがスコールが度々降る程荒っぽい気候。


そんな島だからいつもやる事は単調で朝起きたら守り神タルスに祈りを捧げ、男共は夕食と次の日の朝食を取りに狩りに出て、女達は子供の世話と洗濯をした後、男達が使う槍や弓の手入れをする


それが毎日繰り返される平和な島だ


だが、その中にその流れに逆らうように生きようとする人間がいるのもしごく当然の事で、そういう人間は忌み嫌われるのが道理


ランス=クリード


その者は大人と言うには少し早い気もするが先月成人の儀を終えたばかりの大人でこの島に住む者はリリックという村に寄り添ってくらしているのだが、ランスは村と離れたところで一人でひっそりと暮らしていた。




魔物の森


村の者からそう呼ばれているその森にランスの家はある


拾ってきた木で雑に作られたその家は、雨が凌げれば十分といった風貌で壁の隙間から家の中が容易に見えるくらいだった


まだ日が登り始めたばかりで鳥の小さな鳴き声が森に静かに響き渡る早朝、珍しく来客が来た


『ランス、ランス』


この白髪で口の回りにヒゲをもっさりと蓄え年期の入った茶色のローブを着て白い杖を持った初老の男が先ほどからランスの家の前で扉を叩きながら呼んでいる。


だが返事はなく森のざわめきと鳥のささやきしか聞こえない


『はぁ……また、フォルで覆っておるな。』


肩を落としそう言ったその初老の男は杖で自分の回りに円を書き何かを唱え始めた


すると、不思議な事に円が青白く光りだしウネウネとした模様が浮かび始め、どんどん初老の男性を光で包んでいく。


そして、光が初老の男性のすべてを包み込んだと思った瞬間『ゲルマン』と一際大きな声で叫ばれた声と同時に初老の男性を包んでいた光が離れランスのボロ屋を包み込む『ラーレ』とさらに叫ばれたその声で硝子が割れるような音と共に家を包んでいた光が綺麗に散った


『やれやれ……ランス、ランス』


一度溜め息をつきもう一度呼びかけ始めると中から『ううん…』とうめき声が聞こえてきてゴソゴソと布が擦れ合う音がしてきた


そして、数秒してから中から足音が聞こえてきてドアがゆっくりと開き始めた


『ふわぅ…なにか用かジジィ』


扉にもたれ青眼にビッシリと目くそをつけボサボサの金髪頭掻きながら出てきたこの者がランス=クリードらしい


『コッセ、ラーレ』


初老の男性がそう言うと杖の先から小さな火が出てその者の顔面にぶつかった


『うわっちちちちち!何しやがんだクソジジィ!』


ビックリしながら少しばかり燃えた前髪の火をほろう


『コッセ』


さらにもう一度炎を杖に待機させる初老の男性


『ごめんごめん!ヴォルク殿何のようですか!』


手で顔を隠しながら怯えるその者の声は普通の男性より少し高めだ


そしてこの初老の男性はヴォルクという名らしい


『全く、口の聞き方には気をつけろといつも言うておるじゃろ。それに今日の主は…』


『分かってる。』


ヴォルクがすべてを言い終える前に鋭く睨んだランスが口を挟む


『で何の用?』


扉にもたれ掛かり眼をこすってボロボロと目くそを取りながらいう


『おっとすまん、禁句でじゃったな。まぁ、用というのは村の結界が少し弱まって来ているからいつものように新しくかけ直してほしいのじゃ』


『あ、もうそんな時期か。不規則な生活をしているから最近は時の流れが早くて困る。』


『まぁ四季が変わらないこの島では仕方ないじゃろ。』


そう言ってヴォルクは当たりの木々に眼を向ける


この島は温暖な気候なため四季がなく常に夏と言った状態で、日時計や月時計が無ければ時の感覚がなくなりあっという間に時が過ぎ行く


まぁ、あと本人の意識の問題もあるが


『わかった。今から一緒に行けばいいか?』


納得したランスはすっかり眼が覚めたようでハッキリとした口調で言った


『そうじゃな。早いにこした事は無い、一緒に行こうかの』


「わかった。少し準備をするからそこに腰をかけて待っていてくれ』


ランスは切り株を指を差してそう言うと扉を閉めて中に入って行った


ヴォルクは言われた通り薦められた切り株にゆっくりと腰を下ろした


『ふぅ…どれほど上達したか楽しみじゃな』


薄く笑みを浮かべヴォルクは楽しそうに言った


『待たせたな』


ヴォルクが開いた扉に眼を向けると正装になったランスの姿があった


ボサボサだった髪は前髪をあげて後ろで縛り先ほどまで見えなかった青眼がハッキリと見え、鼻もすっと筋が通っていてとても端整な顔立ちだ


『いや、大丈夫じゃよ。では行こうか。』


そういって腰を上げようとするヴォルグにランスが手を貸す


『そういえば来るときにアイツに邪魔されなかったか?』


ゆっくり立ち上がったヴォルクから手を離し懐からパイプを出した


『おお、あの古狸か。ちょっとからかってやったがアイツも懲りんのう』


『フっ…そういうな、アイツは俺の為に尽くしてくれてるよ』


口から輪っかを2つ連続で出して遊びながら答える


『そうじゃったな。村の連中にも懲りんヤツばかりじゃからな』


『その為のアイツだ』


そう言うとランスはおもむろに立ち止まった


『どうしたんじゃ?』


ヴォルクは首を傾げてランスを見る


その言葉に応えずにランスは道の横の生い茂ってる草に眼を向けると草がボっという音と共に大きく燃え始めた


『あちち』


すると茂みから声を出しながら狸が出て来た


『噂をすればなんとやらじゃな』


さらにランスがその狸に眼を向けると水がどこからともなく現れバシャっという音と共に火が消えた


『ハンス遊びがすぎるぞ』


笑いながらランスは狸に言った


『旦那〜ヒドいですよ』


狸の名前はハンスというらしい


びしょ濡れになったハンスはこげた頭を触りながらランスにトコトコと言い寄って泣きそうな顔を向けてくる


『黙って隠れているのが悪いんだ。それにヴォルグだけは通すようにいつも言っているだろう?』


『村の人間なんて皆敵ですよ。こいつだって本当は旦那の事をどう思っているか』


ハンスはそう言いながら鋭い視線でヴォルグを一瞥する


『おぃおぃ…年寄りにそんなヒドい言葉を言わんでくれ。老い先短いんじゃから』


泣きまねをしながらおちょくるヴォルグ


『何が老い先短いだ!あんなにデッカい岩で攻撃してきやがって!死ぬところだったんだぞ!』


喧嘩口調でそう言いながらしっかりランスの後ろに隠れるハンス


『おぬしが余りに大きな龍に化けたんで驚いてしまってな。つい』


『大きいってどれくらいだ?』


ランスが飽きれながら聞いてみる


『リュリュくらいの大きさじゃったな』


リュリュとは村の子供の一人のこと、相当小さな龍だったに違いない


『こいつそれに対して家みたいにでかい岩で攻撃して来たんですよ!』


その光景を思い浮かべたランスは笑ってしまった。さぞかし怖かったんだろうかハンスは涙目になっている


『ヴォルクそれはやりすぎだ。せめてあれくらいにしてやらないと』


そう言って指を指したのはハンスの5倍はある岩しかもトゲトゲしい


『旦那嘘ですよね?嘘ですよね?』


ハンスは少し後ろに下がりながら2度聞いた


『嘘だよ。というか少し出かけるから門番を頼んだぞ』


『ま、任せてくだせぇ!誰も通しませんよ』


安心したのか期待に答えようと体を少し大きくして胸を叩いて言った


『頼んだ』


その様子に笑顔を向けてランス達は再び歩き出した




『最近の村の様子はどうだ?まだコールは出るか?』


村が近くなって来て道が開けてきた


『いや、村には全く姿を表さんよ』


ランスに借りたパイプを吸いながら答えるヴォルクの吐いた煙は船の形になり上昇していき、三メートルくらいの高さでボフっと消えた


『そうか、あっちに場所を移したのは正解だったな』


安心したのか笑みを浮かべながらまっすぐ前を見る


その様子を見るヴォルクの表情はとても重苦しく哀れむようだ


『苦しくはないか?』


ヴォルクもランスから視線をまっすぐ前に向ける


『誰かが損な役回りをしないと世界はうまく回らないだろ。それにハンスだっているしヴォルクの爺さんもたまに会いに来てくれる、それだけで十分だ』


『そうか。じゃあ、これからはもっと頻繁にこないとならんな』


嫌な笑みを浮かべながら冗談めかしくいうヴォルクの顔は子供のようだ


『それは勘弁してくれ』


その言葉に対しランスも冗談で返す


『何じゃ失礼なヤツじゃの。あと何回ワシに会えるか分からんぞ』


『いやいや、そんだけ元気ならあと10年は大丈夫だ』


久々に人と話したランスは本当に楽しそうだ


『お、見えて来たな。ここからは嫌な役回りに徹するか』


町が見えて来てランスの顔は少しだけ暗くなる


それに気づいたヴォルクは


『すまんの…』


とランスに聞こえないような声で小さく言ったのだった


ランスが村に足を踏み入れるなりランスに向かってどこからとも無く石が投げられた


『っつ!』


その石はランスの額に鈍い音と共に当たった


『ランス、大丈夫か!誰じゃ、今石を投げたのは』


その言葉に村人は見て見ぬ振りでとおす


ヴォルクがもう一度叫ぼうとしたがそれはランスに制止させられた


『大丈夫だ。大した事じゃない。さっさと終わらせよう。』


そういったランスの額からは血がにじみ出ている


『本当にすまん!……ワシが結界を造れればお主にこんな嫌な思いをさせないですむんじゃが…』


『そんな事したら爺さんの寿命が縮まっちまうよ』


肩を落とすヴォルクに対して鼻で笑いながらランスは村の中央に足を向ける


向かうまでの間石は投げられなかったがその代わりに嫌みや皮肉が道の両方からの叫ばれる


『お、今日は女の日か。いい体してんなぁ!一発いくらだぁ?』


『疫病神!さっさと村から出て行け!』


『悪魔の子!』


それに対しヴォルクが必死に止めようとするが収まる気配はない


大丈夫、大丈夫とヴォルクに笑って言いながらなだめる


そして、ランスはそのまま足を進めて広場の中央に着いた


『よし、やるか』


そう言って結界を張ろうとする


『お前の結界なんていらねぇんだよ!さっさと帰りやがれ!』


『そうだそうだ!ヴォルクさんがいれば十分なんだよ!』


『お前に殺された両親の恨み忘れないからな!』


だが村人も広場に来てしまい囲まれて男、女、子供からの激しい罵声が飛びかい集中が出来ない


すると、いきなりフッと音が消えて静かになった


『ありがとう。これで集中できるよ』


ヴォルクがフォルを使って外界と音を遮断してくれたらしい


『これぐらいはせぬと主に申し訳が無い』


その言葉を聞いてフフっと笑うとランスは結界を造るため集中し始める


『私がよしと言ったらフォルを解いてくれ』


『ふむ』


するとすぐに辺りに変化が始まった。ランスのテクノ(魔力)は風を巻き起こし空気が渦を巻いて回り始めヴォルクは杖が無ければ倒れてしまいそうになっている


『ランスのやつまたテクノ(魔力)を強めおったな』


吹き飛ばされそうになりながらも笑っているヴォルク


そして、ランスが右手を上げて『よし!』と言った


その言葉を聞きヴォルクがフォルを解く


『聞いてんのかバカやろう!』


『疫病神はさっさと出て行け!』


怒声がまた聞こえ始めたのも一瞬結界が解かれた事により風圧が一気に外に流れ出て村人が悲鳴を上げながら一斉に転げ回る


『アムテノース!』


ランスがそう言うと上げた手から光が空に伸び円形に村を包み始める


そして、吹き荒れていた風もぴたっと止み空が虹色になる


『すごい…キレイ……』


小さな子供が体の大きさ相応の声で小さくつぶやく


ヴォルクはそれを聞き取れた、そして瞬時に理解した。すごいは魔法に向かってだろうがキレイと言ったのは多分ランスに向かってだろうと


先ほどまで騒いでいた村人も皆、空にではなく中心で光り輝くランスに目を向けている


『ふうっ』


とランスが息をつき手を静かに降ろす。結界が成功したのだ


『じゃ、俺はこれで帰るよ。かなり強めにやったから10年は大丈夫だ』


そう言って足早に帰って行くランス


村人達は放心状態だ。初めて見たわけではないのだが今回は規模が違いすぎた


前回の時など風なんて起きていなかったのに今回はこの様。どれだけのテクノ(魔力)なのか想像もできない


『ランス!』


村の入口でランスに追いついたヴォルク


『なんだ?見送りなんていいのに』


『そうではない。村人の態度、本当にすまなかった!皆本当は良い奴らばかりなんじゃが…』


本当に不甲斐ないと思っているのだろうヴォルクの顔は悲しみしかない


『わかってるよ。でもこれくらいの方がコールとはやりやすい。それに俺は慣れてるから大丈夫!』


そう言ってヴォルクに笑顔を見せてランスは魔物の森に向かってまた歩きだした


小さくなって行くランスの背中を見ながらヴォルクはつまりながら小さく言った


『馬鹿者……慣れるわけないじゃろうが……』




その日その日で体つきが、いや性別が変わってしまう体質


尋常ではない魔力


最初はその異様な力に村人達に聖人と崇められていたがある事件をきっかけに俺は聖人から疫病神になった


10年前……


『ランス様!あまりそっちに行くと危ないですよ!』


『大丈夫大丈夫!もう少しだけ』


私は魔物の森のすぐ近くで世話役の大人達数名と花を摘んで遊んでいた


『今日は女の子の日だから花が良く似合うなぁ』


一人の男性がランスを微笑ましい笑顔で見ながら言った


『そうだな。しかし、少し天気が崩れて来たな。そろそろ帰ろうか。降り出してランス様が風邪を引いたら大変だ』


剣を携えたガタイの良い男性が空を見ながら大人達に言う


『そうだな。ランス様そろそろ帰りますよ!』


『は〜い♪これだけ作れば皆喜ぶよね?』


ランスは今日一日かけて作った大量の花飾り持って心配そうに大人達に見せる


そのランスの姿を見て大人達はみんな笑顔で


『はい、みんな喜びますよ』


『ランス様が作ってくれたものを喜ばないやつなんていませんよ』


『その花飾りを早く見せに帰りましょう』


と各々が笑顔で最後の言葉を言った


次の瞬間、一瞬で黒い何かに目の前の大人達が全員さらわれ次に現れたときにはバラバラの肉片になって空から舞い落ちて来た


幼いランスはそれが大人達の肉片だとすぐに気づかなかったが一人の大人の首から上だけをみてすべてを理解した


そして、声を出す前に先に黒い何かがハッキリと自分の目の前に姿を現した


『グルルルルルルルル』


低くうなるその声の主は人間の10倍はあるとおもわれる巨大な黒いコウモリだった


それはコールと言われる魔物で当時の私は話にしか聞いた事がなく実際に見たのは初めてだった


『た、たす、たす』


必死に助けを呼ぼうとするが怖くて声がまったくでない


コールは首を左右にグリングリンと傾げながら狭って来る


そして、目の前にコールの口が来たところで私は意識を失った



私は死んだんだ…


遠い意識の中で私はこの暗闇が天国の光に包まれるのを待っていた


『…ス様!ランス様!ランス様!』


しかし、遠くからザーッという雨の音と何か声が聞こえる…


呼ばれるままにゆっくりと目を開けて声の主を見るとそこには雨かそれとも涙なのかビショビショに濡れているヴォルクがヒドい顔で叫んでいた


『おお、良かった!ご無事で何よりじゃ』


『私は…死んでな…』


『大丈夫じゃ。無事じゃよ』


体を起こしながら回りを見るとそこにはさっきと同じ大人達の肉片が雨に濡れて地面を真っ赤染めていた


そして……


足から上だけが残ったさっきのコールの死骸と思われるものが転がっていた


『だ、誰がこいつを倒したの?ヴォルク?』


ランスは混乱した頭でヴォルクに訪ねる


『いや…これはランスがやったんじゃよ……』


『え……違う私じゃない、だって私は……』


ヴォルクは混乱するランスを抱きしめながら


『いいんじゃよ…なにも思い出さなくていいんじゃ……』


とやさしく言った


放心のランスはフとヴォルクの肩越しに視界に入った一生懸命に作った花飾りに目を向けた


だがそこには白い花飾りはすでになく赤く染まった花飾りだけが雨に濡れながら肉片と共に鈍く光りながら落ちていたのだった




その次の日から徐々に俺の回りには人がいなくなって最後にはヴォルクだけになっていた


外に出れば怒声が向けられ、食材を買いに行っても誰も相手にしてくれない


石やモノが投げられ傷が消える事は無かった


こんなにも人の心はすぐに変わるのかと俺は人間が怖くなった


そして去年成人の儀が終わったと同時に村から逃げるように出て来た


最初に向かった森の中で俺は初めての友達に出会った



それがハンスだ


最初コールだと思い魔法で攻撃すると俺は害のはないただの狸だと言葉を発して必死に訴えて来てその姿に笑ってしまい、ハンスを信じてからは私がなぜ今ここにいるかなどすべての思いをハンスに聞いてもらっているといつの間にかいつも一緒にいるようになっていた


ハンスと言う名もそれから元々名が無かったので俺の文字を一つ付けて作ってあげた名前だ


それからは今日のようにヴォルクがたまに顔を見せに来たり結界を作りに村に行ったりなどして生活していた




そんな風に昔の事を考えながら歩いていると森の入口でハンスが手を振りながら出迎えてくれた


『旦那様〜おかえりなさ〜い!ってどうしたんですかその傷は!?まさか村の人間に?』


喜びの顔から一気に怒りの表情に変わるハンス


『大丈夫だよ。たいした事は無い、それよりヴォルクに鹿肉をもらったから今日は鍋にしよう』


ハンスを子供のように抱きかかえそして強く抱きしめた


『ぐおっ……どうしたんですかいきなり?』


『ん〜ん。なんでもない。今日は女の姿だからたまには良いだろ?』


『まぁそうですね。胸が当たりま…』


最後まで言う前にハンスの頭を強く叩いた


『さ、帰ろう』


『へ…へい……』


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