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❅"口にしてはいけない砂時計"

掲載日:2022/11/23

"口にしてはいけない砂時計"


少しずつ少しずつ減っていく2つと疎らな砂時計。

___僕を見てよ。

あとどれくらい一緒に居られるだろう。

___僕の話を聞いて。

あとどれくらい一緒に笑えるだろう。

___僕に笑いかけてよ。

あとどれくらい愛しく思って貰えるのだろう。

___僕を抱きしめて。

色付いた世界が褪せて。

___抱きしめ合う2人を眺めて。

___見えない壁。

もう戻れない?

____ 既にきっと落ち終わった砂時計。

もう一度?

繰り返す始まり?

___寂しい。

何度も何度でも。

慣れはしない砂時計。

いつも我慢しても顔が見えなくなると勝手に流れてくる。

泣かない片割れ。

___僕が弱いから。

閉まった玄関を眺め勝手に流れてくる。

_静寂。

乱暴に袖で拭って。

_無音。

あとどれくらい愛してくれる?

_車の鍵の音。

_荷台があいた。

目頭が熱くなって頭が警鈴を鳴らす。

砂時計はあといくつ。

あとどれくらい僕を見てくれるの?

帰り道をベランダから覗いて。

やっぱり見送りに行けばよかった。

見せられない顔。

慣れない焦燥。

探す 過ぎ去る見慣れた車。

洗濯物の干しの金属が手から熱を奪っていく。

何十回繰り返すひとつの砂時計。

乱暴に拭いつづけた頬がヒリヒリとうるさい。

夜風が僕の心を冷やしていく。

一瞬建物の隙間から見えた君にまたひとつ涙零れた。


それは"口にしてはいけない砂時計"

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