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それは正義か!~いいえ、ただの八つ当たりです~

作者: うさぎのこ

もう何年前になるか。


某アパレルメーカーのセール会場での事でした。


その日の為に少ない小遣いをやり繰りし、貯金からちょっとだけ引き出して予算を捻出した私はいざ会場へ向かいました。


会場の中はブランド別にフロアが分かれており、日頃買えない服が大量にハンガーに掛かって陳列されていました。


もうそれを見るだけで嬉しくて、ワクワクして身震いしたものでした。


それからフロア中を時間を掛けて見て回り、予算に限りがあるので先ずは気に入った服をチェックして行きました。


それもまた楽しくはありましたが、それでも予算が足りず欲しい服を諦めなくてはならなく、残念に思いながらも服を選んでいた時です。


私の隣にいた女性が、ハンガーから服を外し自分のバッグに入れているではないですか。


始めそれを目にした時は、『ああ、この人会場した時に大袋貰えなかったのか』と思いました。


すると、何故か会場が停電になり来場客やスタッフ達が慌てている中、その女性は平然とバッグに服を入れ続けているではないですか。


『あ、これってアレか』と勘違いしていたことに気づきました。


流石に黙っている訳にはいけないと思いましたが、こういう時は何と言えば良いのか悩みました。


「そんなことしてはダメです」


それとも直接的に、


「万引きはいけませんよ」とか。


いろいろ考えて、当たり障りなく声を掛けました。


「袋、貰えなかったんですか?ちょっと待ってください」


そう言って、近くにいたスタッフを捉まえ


「すみません。この人、袋を貰えなかったみたいなんですけど」


と、袋を貰い女性のバックに入れた服を全部袋に入れるのを手伝いました。


「万引きと思われたら大変ですよ」


そう言ってその女性とはそこで別れました。


手伝いながら、女性の行動に自分が腹を立てていたことに気づきました。


こっちは予算が決まっていて、欲しい服を諦めなくちゃいけないのにあの女性ババァ何好き勝手お持ち帰りしようなんて図々しいわっと。


恐らくスタッフさんも服を移し替えるのを見て気が付いたでしょう。


スタッフにチェックされれば、もうこの場では好き勝手出来ないはずです。


心が狭いと言われ様と、ざまぁみろです。



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