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refrain  作者: 水幸
断章 クク
38/75

第38話

「いやあ、ようやく成果が出ましたなあ」


「本当に、我々の苦労もようやく報われました」


「それより用済みのブツはどうします? 特に上からの指示はありませんが」


「うーん、このまま廃棄するには勿体ない気も……」


「何かに再利用するのはどうです?」


「と、言いますと?」


「まだいくつかの脳は使えるでしょうから、槽に漬けて素材にすれば、結構なものが作れるんじゃないですか?」


「ああ、それがいい。他にも利用可能なパーツがないか見てみましょう」


「確か二体目の心臓は動いていたと思いますよ」


「一体目の耳は? ああ、駄目か、腐ってる」


「それで、これから何を作りましょう?」


「神様を作った余り物ですし、きっと素晴らしいものが出来るでしょうねえ」


「楽しみですねえ」


「楽しみですなあ」


「……ですってよ」


 モニターの電源を切って、女が微笑む。


「随分愚かな人たちね。あなたもそう思わない?」


 わたしは首を振った。女が、意外そうに目を見開く。


「薄情な子。あれも、かつてのあなたには違いないのに」


 どうでもいい、とわたしは答える。

 どうでもいい。どうでもいい。興味がない。ここにも、何にも。どうせ誰も助けてくれない。たすけてくれない。たすけてくれない。

 誰もわたしを、たすけて、くれない。


 だから。

 もう、わたしは、


 わたし、

 わたしは、だれだった?

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