39話 邪魔者
闇の国へと侵入した2人は
研究所に辿り着くまでの苦難とは
「ここが闇の国…雰囲気が最悪だね。」
ユーキは正門の横にある壁に氷で道を作りカズヤと侵入した。
「リリアがここに連れられてからまだ時間が経ってない。まだ近くにいるかもしれない、その辺の雑魚に聞き出すか。」
カズヤは歩きだし目の前にいたゴブリンに尋問を始めた。
「いいか。叫んだらお前の目を焼き尽くす。俺の質問にだけ答えろ。」
カズヤはゴブリンの手足を押さえ腰に付けていた短刀を首元に押し当てていた。
「お前は…誰だ!」
ゴブリンがカズヤに聞く
「……俺が今から言う質問以外に口を開くな」
そして、カズヤはゴブリンの右手に短刀を突き刺し抉る。
「がぁ!」
ゴブリンは痛みに耐えられず声を出す。
「だまれ」
カズヤは短刀を抜く。
「……ん……」
ゴブリンはは必死に恐怖と戦いながら口を閉ざす。
「ここに連れてこられた少女の場所は。」
カズヤが聞き出す。
「し…しらない!機密事項だ。俺様みたいな下級に教えられるわけが無いだろ!」
ゴブリンは焦り答えた
「そうか…わかった。協力感謝する」
カズヤはゴブリンを離すと短刀を振り上げた
「な…なぜ!答えた!何も知らないのはほんとだ!やめてくれ!やだ!死にたくない!」
ゴブリンはカズヤの目を見てひたすら懇願し続ける。
「え?何言ってんの答えたら助けてあげるなんて、一言も言っていない。」
そして短刀はゴブリンの頭に突き刺さる。
「……」
ユーキはカズヤを見てただ黙っていた。
カズヤの中にまだ少し魔神の時のエリテアルの面影が見えていたから。
「次行くか。」
カズヤは言った。
「うん…」
ユーキは怖かった。リリアを失い
カズヤまでも失ってしまうことが。
「カズヤ…君はカズヤだよね?」
ユーキは口に出したくなかった。
はずなのに聞いてしまっ。
「何言ってんだよ!ユーキ怖くて緊張してんのか?」
カズヤは笑顔でユーキを見た。
「だ、だよね!はは!ははは!何言ってんだろう僕は。ははは」
ユーキも引きつった笑顔でカズヤを見た。
カズヤの目には殺気が感じられた。
確かにユーキもリリアを連れられた時に殺気を宿していたがそれを上回っていた。
そして闇の国に入って2日が経とうとしていた頃だった。
「少女の居場所は?」
もう、何匹尋問したかもわからない。
来る日も来る日も尋問を繰り返した。
そして
「中央…研究所だ……この道を進めば着く。」
オークは答えた。
「ありがとう。」
グサ!
そしてカズヤとユーキは走った。
「カズヤ!待って!はぁ…はぁ…」
ユーキは息を切らしカズヤに話しかける。
「どうした?」
カズヤはユーキに聞く
「もう少し慎重にい…」
ユーキの言葉が詰まった。
「おい!何している!何者だ!」
研究員がカズヤ達を見つける。
「黒炎斬!」
カズヤは研究員を斬った。
そして、研究所内にカズヤ達が侵入した事が広まった。
(ウー!ウー!緊急、緊急!侵入者は容赦なく排除せよ)
研究所内に響き渡る。
「こうなったら。強行突破だ!」
カズヤとユーキは全力で走った
2人は研究員を薙ぎ倒していく。
「おらぁぁ!」
「どぉけぇ!!」
そして2人の前に現れたのは。
「邪魔者は消えてくれ。ドクターの邪魔をして欲しくないんだ。」
そこに立っていた男が言った。
「何者だお前」
カズヤは剣を構えた。
「私か?私はサイコ・ユナイダだ」
そこに居たのはサイコだった。
2人の前に現れたサイコ・ユナイダ
サイコの特性を知らない2人は
サイコに勝つことが出来るのか。
次回 催眠