19話 カズヤの死後。
カズヤの豹変した姿。
それを物語る今後の出来事。
ダンテ達が出口に向かうため
カズヤを置いて歩き出してからかなり時間が経っていた。
その頃
「俺もそろそろ回復を終えそうだし九十九蜘蛛様に騎士学院の生徒1人を殺した事を報告しに行くか。」
ジレンは床に手を付き起き上がる。
塔の中には異様な空気が漂っていた。
少し肌寒く辺りには黒い霧のような。
ジレンは突然カズヤが気になり目を向ける。
「な…なんだ!」
死んだはずのカズヤの腹から黒い鎖が伸びていて心臓を抉りとっている。
「ど…どうなってんだよ!」
ジレンは怖かった。今まで感じたことの無い恐怖。
黒い鎖はカズヤの心臓を包み込み丸で押しつぶすかのように締め付けていた。
カズヤは呻き声を上げていた
「がぁぁぁあ!あぁぁぁあ!」
横たわっているカズヤは仰向けになり大きく体を反らせた。
「うがぁぁぁあ!」
カズヤはひたすらに苦しそうに口からは泡を吹きながら悶えていた
「こいつはやばい!筋力肥大化15倍!」
ジレンは命の危機を感じ取り咄嗟にカズヤの顔を殴った。
バギィ!
カズヤの顎の骨が砕け散る。
「これで…大丈夫だろ…」
ジレンは一息付き帰ろうとした。
途端
ジレンの周りに黒い炎が。
そして背後にカズヤが立っていた。
「……は…な…にく…い」(話しにくい。)
聞き取れない。それは、そうさ顎の骨が砕けているから。
「何故だ!何故生きて!」
とジレンが叫んでいるはずだった
ほんの一瞬の出来事だったジレンの姿はなかった。
カズヤは微笑しその場を去る
そして今出口へと向かっているダンテ達に迫る。
カズヤの死後こんな悲惨な事が起こっていた。
次回 2つの特性




