18話 天井からの刺客
出口へと向かっていたダンテ達の刺客とは!?
数時間前の出来事。
バベルの塔は縦に長く20階層出できている。
三匹の子豚達との戦闘の時点で、まだ5階層。
上に登れば登るほど出てくる敵は強くなっている。
「今この段階でバベルの塔は九十九蜘蛛という魔人に支配侵食されていると見ていい。
現見解で上位貴族兼騎士第3位である、ナナリ・デストロ様はどう思われますか?」
ここは、上位貴族達が集まる王都カイルデン・リザスタシアにある中央天空会議室である。
「ちなみに、ひとつ聞かせてくれ。アルマイト学院のダンテくんがバベルの塔へ引率として行ってるのだろ?」
ナナリは進行役の上位貴族ヘレン・サバナスへ質問する
「えぇ。ですが、かなり危ない状況だと聞いています。」
ヘレンは少し不安な表情を浮かべた
「私の大好きなダンテくんがやばい状況なら、行かないやけには行かないよ。」
そう、ナナリは女騎士だった。
「で、ですが!危険すぎます。」
ヘレンはナナリを止める。
「行くの!絶対!」
ナナリはヘレンを振り切りバベルの塔へ向かった
一方バベルの塔では
「もうすぐ、階段だディアブロ踏ん張れ!」
ダンテがディアブロ達に声をかけ必死に出口へと向かっていた。
天井から砂埃が少し落ちてきて。
揺れを感じる。
ドーン!
ドォーン!
ドゴォーン!
天井が崩れ落ち上から人が落ちてきた。
「ご……ごでぇ……おばえらぁ」
聞き取れない。
呂律が回っていない。
「クソ!誰だ!アイアンプリズン!」
ダンテは即座に砂埃に交じっている人を鉄の檻で囲う。
「よう…やっ…と……話せるように戻ってきた」
聞き取れるようになると、それは聞き覚えのある声だった。
「あ…ぁ。」
ユーキが走り出した
謎の人物に抱きつく。
「良かった…いぎでだぁ!」
そう、カズヤだった。
だがしかし、ドン!
「ウゴォ!」
ユーキは嘔吐した。
カズヤはユーキの腹を殴った。
「気安く触んなよ下等種族が」
カズヤはユーキを蔑むような目で見ていた
「おい。離れろ!鉄の檻から出られなくなるぞ!」
ユーキはダンテの鎖で外へと連れ戻された。
「なんで!どうしちゃったの!カズヤ!」
ユリエもディアブロも動揺を隠せない。
「うるさいな。カズヤ、カズヤって少し黙れよ」
カズヤが右手を前に突き出すと衝撃波でユリエとディアブロは吹き飛ぶ。
「おい!どうしちまったんだ!カズヤ」
ダンテは理解出来ないまま攻撃を仕掛ける
「ショック!」
カズヤの全身に電流が流れる
「くすぐったいな、」
カズヤは肩に手を当て首を鳴らした
ポキ!ポキ!
「俺様は、エリテアル・ベルティアンだエリテアル様と呼べ。」
カズヤはエリテアルと名乗り
亜空間から片手剣を取り出した。
「おいおい。マジかよ。俺も消耗してるからキツイな…」
ダンテは剣を構え戦闘態勢に入る。
現れたのはカズヤではなくエリテアルと名乗っている。
次回 カズヤの死後。




