謎の建物
ある夜、子供達の観察に行くと教会に何かを作り始めていることに気付く。
次の日には建物であることが分かる。
気になり早い時間に少しだけ様子を見るとあの人と他に獣人3人で建てていた。
次の日にはもう完成していた。
小さい小屋ののようだ。
子供達の新しい部屋だろうか。
そうだったら嬉しい。
次の日建物の正体が分かる。
風呂だ。
建物が気になってしまい今日早く覗きに来たらあの人と子供達が風呂に入っていた。
羨ましい、私だって子供とそんな事したことがないのに。
小屋の裏から隠れて見るしかない自分の境遇がもどかしい。
私もすぐに入りたいが、大騒ぎになることが用意に想像できる。
子供達が風呂から出てきた。
湯上りの火照った顔が愛らしさを際立てている。
お風呂には大満足しているみたいだ。
小屋に近づいて来たので身を潜める。
続いて教会のシスターが風呂に入るようだ。
シスターは何度か見たとこがある。
茶色の髪はくせ毛なのかウェーブがかかっており、少し背の低いシスターを愛らしく印象付けている。
シスターには子供達をここに住まわせてもらって感謝している。
シスターは人間だが、この問題が片付いたらお礼を言おうと思っているほどだ。
シスターも風呂から出てくるととても気持ちよさそうにしている。
見ていると私まで風呂が気になってきた。
まだ寝ていないようなので、気付かれないように黒毛鼠の小屋に戻ると手拭を取ってきた。
部屋の明かりが消え少し待ってから風呂に侵入する。
幸いお湯は抜かれていないようだ。
手を付けてみるとまだ温かい。
あまり大きな音を立てれないので、手拭を濡らして体を拭くとゆっくりと風呂につかる。
「んぁーー」
無意識に変な声が出てしまった。
なんだか恥ずかしい。
それくらい風呂が気持ちいいという事なのだろう。
ゆっくりと体を揉むと疲れが取れていくようだ。
胸が少し大きいせいか肩もこる。
なんで人はこんなに胸の大きさにばらつきがあるかのよく分からない。
服の上からしか見ていないが、あのシスターくらいの胸だったらよかった。
お風呂につかっているとなんだか眠たくなってくる。
さすがにまずいと思い、風呂を出ると子供達を少し見守り黒毛鼠の小屋へと向かう。
小屋に近づくと、また猿がいる。
最近大人しかったのでもう来ないかと思ったら前より仲間を多く引き連れてやってきた。
本当に懲りないやつらだ。
獣へと姿を変えるとすぐに追い立てる。
しかし、数が多いせいか分散してうまく追い立てれない。
私が他の猿を追い立てている間に残った猿が小屋に近づこうとする。
それをまた追い立ててのいたちごっこである。
追いかけるのも疲れてきた。
私は小屋の入り口に戻るとそこに座る。
黒毛鼠達は小屋の中にいるのでこれで手が出せない。
初めからこうしていればよかった。
ほとんどの猿はそれを見て帰っていったが、諦めが悪いのか3匹ほど私の前にやって来る。
私は動かず猿達を睨みつける。
猿達はそれが気に食わなかったのか同時に私に飛び掛ってきた。
すぐに立ち上がると目の前の1匹を叩き落とすが残りの2匹が両の前足に噛み付いてきた。
痛いが耐えれないほどではない。
私を拘束するには力も足りな過ぎる。
噛み付いて離さない2匹をそのまま地面へと叩きつける。
その攻撃にまいったのか3匹は林へ逃げていった。
「ありがとうッチュ」
「助かったッチュ」
黒毛鼠達が喜んでいる。
私も小屋を使わせてもらって助かっているのでお互い様だ。
その後猿達が来る様子はない。
黒毛鼠の部屋に入ると横になる。
せっかく風呂に入ったのに汚れてしまった。
噛まれた前足を舌で舐める。
大した怪我ではない、すぐに治るだろう。
私が寝ると思ったのか、子供の黒毛鼠達が私の周りに集まると横になって寝ようとしている。
随分と気に入られたものだ、私も同じように眠りにつく。




