(1)~入学式のあとで~
最初のお話は超短めです・・・が、これも忘れず読んでください・・・!
最初だからまだラブ要素ないよ!
1 帰り道
~柚羽 side~
「うーん・・・」
私——―芹沢柚羽は、なんのおもしろみのないただの路地・・・新しい通学路を、一人で歩いていた。
「あんな奴最低・・・。
あんなクラス最低・・・!
いや、あんな学校・・・最低・・・!」
今日は中1初めての日、つまり、入学式だった。
市立のふつうの中学校。△△市立神谷中学校、今日から私はそこの生徒になった。
大親友の奏多未紀は、頭がいいから、国立の□□附属中学校。つまり、バラバラ。
いつも未紀と一緒で、中学受験も二人そろって受けた。私だけ、落ちちゃった。
一緒に勉強したのに落ちるって、未紀みたいな才能ないってことだよね。
未紀は気にしてくれたけど、私はすぱっ!とあきらめた。
「一生懸命勉強する。附属高校で、会お。」
約束した。
「でも・・・」
思わず立ち止まった。涙が込み上げてくる。
さっきのは怒り。今のは・・・。
「あんなことになっちゃったし・・・。なによりあんな奴がいる学校で・・・3年間も、未紀がいない最低の学校で・・・!」
ダッシュで家に帰った。いろいろ、熱くて熱くて。
忘れたい。やり直したい。
そう思った・・・。
2 メール
~未紀 side~
「ただいまー。」
「未紀、学校どうだったの?」
「普通だけど」
「そぅ。」
のんきな会話だ。
「あ、未紀、カルピスは?」
「いる」
私はカルピスを一本もらって一口飲むと、リビングから自分の部屋に行って、デスクのイスに座った。勢いをつけたからか、ゆっくり回った。
親友・・・柚羽とおそろいで買ったスマホのロックを解除する。
(メールが来てる・・・あ、柚羽からか。なんでlineじゃないのかな・・・ま、いっか。)
メールの文字を読む。
「・・・。」
スマホの電源を切った。
「・・・。」
もう一度起動。
{もう、最低。消えたいよ。三年間もこんな学校にいられない。}
「はぁ・・・。」
私は、もう一度柚羽からのメールを見て大きなため息をついた。
なんて返せば——―いいんだろう?
<約束、忘れないで>?違う。
<大丈夫、私がついてる>?何の励ましにもなってない。
しばらく迷って、こう打った。
{情けないじゃん、柚羽。頑張るって言ったでしょ。何があったの?言ってみな。}
「ふう。」
さっきと違うため息をついて、ベッドに寝っ転がる。
カルピスを飲み干すと、ピンポン、と聞こえた。
3 イケメン
~未紀ママ side~
ピンポン・・・。
「はあい?」
「奏多未紀、いますか」
中学校のお友達かしら・・・?男子の声だったけど。うちのインターホンは画像は映らない安物だからわからない。
ふいていたお皿を置いて、玄関のドアを開ける。
「あのぉ~どな」
・・・!
切れ長の鋭い瞳・・・。
ひきしまった、背の高い体・・・。
風で揺れる黒髪!
つまりすっごい、イケメン!!!
え、この子が未紀に!?なになになに・・・!?
「奏多未紀いる?」
「い——―いますともっ!ちょほっと待っててください!」
興奮してダッシュで階段を駆け上がる。
未紀の部屋では、未紀がマンガを読んでいた。
「みみ未紀!お客さんよ、イケメンの!」
「・・・もしかしてさっきのピンポンって音?柚羽?」
「ううん。すごいイケメンの子が、未紀いるかって。」
「だれ?」
「え?」
あ・・・聞いてなかったわ。
「ちょっと!」
まあまあ、いいから!二人で話してら~っしゃい!
ニコニコしながら未紀を引っ張り出す。
「え~?!」
4 黒鬼リュウって、誰よ
~未紀 side~
「えー?!」
お母さんはニコニコして送り出すばかり。
「わかったよ・・・。」
誰だよ。男で私に用があるなんて——―。
「はい?」
乱暴にドアを開けると、身長160cmの私よりでっかい、確かにイケメンの男が立っていた。
でも知らない人だ。
「誰?」
考えてみれば不満たらたらの口調だ。
「黒鬼リュウ。くろおにで、くろきって読む」
は?
黒鬼リュウ・・・・・・。
「ってお前誰よ!そんなんでわかるかよ!っていうか何歳なの!?いったいどーやってここに・・・どーやって私のことを」
「柚羽」
へ・・・?
「芹沢柚羽って知ってるか」
「そ、それが!?親友ですけど」
「じゃあ、お前さ」
な・・・なになになに?!
「教えてよ・・・」
急に耳元でささやかれた言葉は———―—
「え~~~~っ?!」
これ書いたの小学生です。中学生のことあまりわからんのですが、いとこに聞いてなんとか。
↑なので、ちょっと変だったら、下手だったらすみません。でも作家志望です!
一週間にひとつづつ出す予定!