二百文字小説『石打』
石がある。
罪人の頭蓋を砕く石だ。
最初の者が投げた。次の者も投げた。その次も。
彼らはこれが使命だと信じている。
やがて多くの者が投げ始めた。狙いが定まらない。
彼らは次の標的になりたくない一心で投げる。
子供達も石を投げる。
頭蓋には届かない。
一人の青年が石を手にした。
彼は力いっぱいに石を握り締めた。
背後では見張りが銃を構えている。
青年は叫んだ。
「最も罪深き者に投げよ!」
駆け出した。
青年は振り向かなかった。
投稿後に気付きましたが、ちょっと詩っぽくなってしまいました。