第8話「セネガルの怨恨」
更新が遅れまして、お久しぶりです。
これからも、更新が期間をあけて、途切れ途切れになってしまうかもしれませんが、何卒よろしくお願いします。
「ねぇ、お兄ちゃん」
「なんだー、妹よ」
俺はセネガル。
今はとある女王の元で暮らしている、しがない国家だ。
俺には妹がいる。
だが、彼女は僕の本当の妹ではない。
要は『義妹』である。
名前は ガンビアだ。
愛する妹なのだが、結構サバサバしている。
寂しい。
もっと構ってほしいです。
お兄ちゃんは寂しいのです。
「なんだかさぁ、アルスメニト死んだらしいじゃん。」
「みたいだなぁ。」
「そこのお附きのマグリブたちってどうすんだろうね。」
「どうするって?」
「今後のお仕事とかさ。」
「あー、まぁ確かにな。アルジェリア、チュニジア、リビア、とかそこら辺か。まぁ俺らみたいにどこかしらの王国に附くだろ。ここは王国が多いし、第一あいつらは優秀だしな。」
妹は少し間を空けて口を開いた。
「ていうか、あの巨大な”王権”が一人死んだってことはさ。そろそろ動き出すんじゃん?」
「………誰が?」
「えぇ?分かってるんでしょ〜?」
今にもその名を言いそうな妹の口を、俺の体は勝手に塞ぎかかっていた。
「モ……」
ドシャァァァーン
ジャリジャリジャリ……
「なんだ今の音は!?、」
「下だ!!見に行ってくるね、お兄ちゃん!!」
「気をつけろよ!」
咄嗟に窓の外を見下ろす。
トロッコが1台、走り去っていった。
「アフリカの奴、じゃない……?」
なんなんだ。なんのつもりなんだ、あの外人ども。
階段を駆け上がってくる妹の足音がする。
「お、お兄ちゃん……家の壁が貫かれてる……。」
「はぁ!?」
「しかも無くなってるの……!!」
「何が!?」
「……宝珠。」
「――!!、」
宝珠。
ローマ帝国の宝珠だ、とあの野郎は言っていた。
――あの頃からだ。あいつの様子がおかしくなったのは。
『マウレタニア』だ?
くだらない名前だ、本当に。
「……仲直り、しなくていいの?」
俺の考えていることを見透かしたようにガンビアは言う。
「しない。あんな野郎と今更仲良しごっこなんて、する気はない。あいつは俺を裏切ったんだ。……
――もう、『友達』なんかじゃない。」
マグリブたちの事は、好きだ。
だが、嫌いな野郎も、当然いる。
あの宝珠を捨てる手間が省けて良かった、そう思ったほどだった。
【獲得物】
・ハドリアヌスの宝珠
(マウレタニア・ティンギタナ → 現在はセネガルにて所蔵)
セネガンビア義兄妹のお話でした。




