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ジオ擬人化。  作者: 初空 林檎
プロローグ
2/7

第2話「トルコの決意」

本当に投稿できているのかしら

「父上……!!父上っ……!!!」 


海から引き上げられた亡き父・オスマン帝国を見て、泣きじゃくる一人の子供がいた。




「どうして……、母上!!何故ですか!


 父上はすぐに帰ってくると!そう言っていたじゃないですか!!!」


子供は、自分の実母であり、オスマン帝国の妻であるトラキアに言い放った。


「ごめんね、帰ってくるはずだったのよ。でも、お父さんは……もう、帰ってこない。


 ――どうして……、本当に、身勝手な人だわ、この人は。


 あの時、ずっと、ずっと、側に居るって……、貴方は言ってくれたじゃない……ばか……!!!」


泣き喚く我が子を抱きしめ、そしてもう息をしていない愛する夫を膝に寝かせて、


掠れた声で叫んだ。


瞳には、涙が浮かんでいた。






「でも、本当にどうして……?


 まさか父上が自ら死ぬなんてこと、有り得るのかな……?」


父親と違って思慮深い子供である。


葬儀を終えたモスクの前で、彼は幼いながらにそんな事を考えていた。




オスマン帝国には、野望があった。


もっと大きい国になる。


邪魔する国、反発する国は誰だろうと潰す。


その地で君臨し続けるには必要なことではあるが。


そう、彼は身勝手だったのだ。


だが、そんな父が道半ばで海に身を投げるなんてことするだろうか。


そんな身勝手は冒すだろうか。


彼が最期に出かけるときも、とっても嬉しそうな顔をして家を出ていった。


あれで自殺を考えていたのなら、相当嘘が上手いものである。




「他殺だ……。」


証拠はない。でもそれ以外有り得ない。


「一体誰が……?」


分からない。知る由もない。だけど。


「許さない……、絶対に……!!」


最愛の父を亡くしたその子供は、怒りと復讐心に燃えていた。




「いつか僕も、父上のように”王権”になって……、父上を殺した犯人をやっつけてやる……!!!」




オスマン帝国の一人息子・トルコ。


まだ幼い彼の心に、決意が固まった瞬間だった。


是 非

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