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お家ごと異世界に引越しました。~モフモフさん達とおだやかな異世界暮らし~  作者: 縁田あい


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【閑話】ロアの心配ごと

 

 ・・・リサは、僕の家族がいるなら探したい、と・・・そう言ってくれた。


 僕は昔から一人だったし、リサと会うまでは家族なんて居ないのが当たり前だった。

 両親の記憶も無いから、家族を恋しく思う事は無かった・・・・・・家族という存在に、少しだけ憧れてはいたけれど。


 でも今はリサがいるから、僕はそれだけで十分なんだ。

 僕はリサが居てくれれば他には誰も、何もいらない。


 だからリサが心を痛める必要なんてないのに、リサは少しだけ困った顔をして、優しく僕を抱きしめる。


 僕はリサに抱きしめられると心があったかくなる。それで嬉しくなって、同時に胸がキュウってする。

 リサも僕みたいに、僕と一緒に居る時は心があったかくなってるといいのに。



 でもさ、最近ちょっと困ったことがある。


 リサが僕が狼になると、「モフらせて」と言って、僕をすっごい撫でまわすんだ。

 それこそ、目がキラキラしてて、何だかいつもと違うんだ・・・。



 まぁ僕がお年頃になったら、そんなに気軽にモフることなんて出来なくなるからね。

 こうして撫でられるのも今だけの期間限定だよ。


 僕が大人になったら、モフって困るのはリサなんだから。

 でも今は気持ちがいいから、リサのなすがままになってるけど。

 ・・・ちょっと気持ちが良すぎてクセになりそうだなんて・・・言わないけど。



 そういえばドライヤーで髪を乾かしてくれる時もリサはよく撫でてくれる。

 髪の毛を梳いてくれるリサの手が気持ちいいんだ。あれは僕の大好きな時間のひとつ。


 リサと一緒に眠る時。

 リサと一緒にご飯を食べる時。

 そしてリサが髪を乾かしてくれる時。


 この時間は、僕にとって特別で大切な時間。



 それにしてもリサは心配性だと思う。

 僕は一度ゴア熱に罹っているから大丈夫って言ったのに「念のため」と言って特効薬を飲ますんだ。

 あんな貴重な薬を・・・。


 リサは「自分の大事な人はこれで大丈夫と分かっていれば、私の気が楽になるから」なんて言ってたけど。

 あの調子じゃルーカス様のご家族やアルお姉さん達にも飲んでもらうのかもしれない。


 そういえばエランドさんにも「まずは子供達から。あとお薬を作れる薬師さんが倒れたら大変だから、そういう人から飲んでもらいたい」とか言ってたっけ。

 きっとリサのいた世界は、そういう考えが当たり前のようにあったんだろう。きっとこちらの文化よりも考え方が進んでいたんだろうな。


 僕もそうだけど、それを聞いたエランドさんも少し驚いていた。

 だって、こちらの世界では「まずは身分の高い者から」という考え方になるのが当たり前なんだ。



 ゴア熱の特効薬といい、エリクサーといい、リサの愛し子様としての力が開花してるのは間違いない。

 エリクサーなんて夢物語だと思っていたけど、現実に出来てるんだもん・・・。


 まだ公にしていないエリクサーはともかく、ゴア熱の特効薬がある事が分かれば、それだけでも取り合いになるのは僕でも分かる。エランドさんが心配するのも当然だ。


 王都の薬師ギルドだってリサのポーションの事は知っているし、ゴア熱の薬だってリサが作ったと感づかれてしまうのではないだろうか。

 ルーカス様やエランドさんを信用していない訳ではないけど、やはり少し不安が残る。



 そういえば近いうちにエルフの国に行くと聞いたけど、エルフっていうのは他の種族には冷たいというウワサもある。

 エルフ族至上主義っていうのかな。そんな国にリサが行くのは少し気がかりなんだ。


 なんでもお迎えが来るらしいとリサが女神様に聞いたみたいだけど、どんな人が来るのかな。


 ・・・あれ?


 お迎えって、もしかして人じゃなかったりする・・・・・・?


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