夢日記①
「ん……むぅ……」
目が覚めるとそこは、見たことがない部屋。
えと……ここは、何処だろ?
「柚莉、おい、大丈夫か⁉︎」
ああ、雪也君だ。
目が覚めたら一番最初に雪也君が居る。
こんな素敵な目覚め、初めてだな。
「雪也君……ここ、何処だい?」
「槍瀬第一病院だ。お前、事故に遭ったんだよ。軽傷で済んだみたいだから良かったけど……」
「あれま、事故に遭っちったのか。ははは、まぁ事故ぐらい人生に一回はあるよ!心配してくれてありがとね!」
私は雪也君の頭をぽんぽんと叩く。
雪也君の顔は、これでもかというぐらい赤くなる。
「べべべ別に、心配とかしてねえし」
ふふふ、かーわい。
「あれあれあれ、じゃあなんでお見舞いに来てくれちゃってんのかな?」
「いやそれはその……うぅぅ……いいだろどうでも!それよりほら、まだ安静にしてろ。頭ぶつけたみたいだぞ」
「ああ、確かに少し痛むね」
雪也君は、私に布団をかけ直してくれた。
「ははっ、お母さんみたいだなぁ」
「なっ、うるせぇ」
私は幸せな空気をゆっくり吸い、ゆっくり目を閉じる。
本当に目が覚めても、こんな感じだったらいいな。