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第20話 鍛冶

感想の返信遅れてすみません。

「ふぁ~」


 俺は欠伸をするとベッドから起き上がった。

 

 いつもの服装に着替えると俺は部屋から出る。


 コキコキと首を回しながら階段を下りていった。


 俺は朝飯を食べに食堂へ向かった。




 ◆     ◇     ◆




 朝食を食べ終わった俺はギルドカード更新のためにギルドに向かっていた。


 ギルドに着くと俺はドアを開いた。


 ギルドに入った俺はティアの所に歩いていくとギルドカードを渡した。


「ほい、これ」


 ティアはギルドカードを受け取るとこう言った。


「では、更新するので少々お待ちください」


 そう言うとティアは奥の部屋に入っていった。

 数分後、戻って来るとティアが持っていた鈍い銅色のギルドカードが漆黒になっていた。


「これがギルド特別雇用管理者のギルドカードです。どうぞお納めください」


 そう言うとティアは俺にギルドカードを渡した。


「どうもありがとさん」


 俺は新しくなったギルドカードを受け取る。


「それと昨日の素材、競りに出したお金がこちら、100000000000Gです」


 ティアが重そうに持ってきた袋を見るとまたアイテムボックスに突っ込んだ


「オイ、そこの兄ちゃん」


「ティアさん、ここらで一番腕のいい鍜治屋って知りませんかね?」


「いえ、あのその」


 俺がそう聞くが俺の後ろの大男を見ると文字通りあたふたしている。


「少し金俺たちに分けてくれないか?」


 そう言うと大男の取り巻き達が卑しく笑う。


「そうか、知らないか」


 俺は残念そうにそう言うとティアに背中を向けて歩きだそうとした。


「俺たちを無視するとはいい度胸じゃねぇか」


 そう言うと大男は背中に吊り下げていた斧を俺に降り下ろしてくる。



 ……はぁ、面倒だ。



「オラァ!」



 爆音が鳴り響き、大男が勝利を確信したかのように笑った。



「何すんだクズ野郎」



 そこには無傷でその場から全く動いていない俺が立っていた。



 大男は驚愕に顔を歪ませもう一度斧を振り上げる。



 しかし大男は怪訝な表情をすると斧の先を見る。



 ……大男が持っていたのはただの木の棒だった。



「何……だ」



「……邪魔だ。失せろ」



 そう言うと俺は右腕を振り抜いた。



 大男は最後まで言葉を紡ぐことができずにその場からかき消えた。



 同時にギルドの壁の一部がぶっ飛んだ。大男の取り巻きは失禁しながら逃走していった。



「あちゃー、やり過ぎたかな?」


 俺から出ていた先程の威圧が嘘のように消える。


 同時にギルドにいた全員の心が一つになった。


 やりすぎじゃボケぇと…………。




 ◆     ◇     ◆




 俺は今、ティアに教えてもらったこの国一番の鍛冶職人の経営する店に来ていた。


「すいませ~ん」


 奥から鉄を叩く音が聞こえてくる。……うっさいなー。


「す、い、ま、せ、ん!」


 俺は腹から思いっきり声を出した。


「……うるさいわボケぇ!」


 すると奥の部屋からハンマーが飛んできた。


「あぶねぇ! 何すんだこの野郎!」


 俺はハンマーを紙一重でよけるとそう叫んだ。


「何でよけるんじゃボケぇ!」


 そう言うとまた初老の男性はハンマーを投げてくる。


「避けなきゃ当たるだろうが!」


 俺はハンマーを避けながらそう言った。


「いらっしゃいこのボケぇ」


「……人の話を聞けぇぇぇえええ!」




 ◆     ◇     ◆




 俺はこのじいさん、アドルフに鍛冶を習いに来ていたのだが、来て数十秒で帰りたくなっていた。


 俺はアドルフに向けると帰ろうとした。


「……せっかくいい素材があるんじゃがなぁ」


 ピクッ。


「お安くしとこうと思ってたんじゃけどなぁ」


 我慢だ、我慢、……我慢できねぇ。


「すまねぇ、俺に鍛冶を教えてくれないか?」


「いいぞい」


 とうとう突っ込んでしまった。


「いいのかよ!」


「まずは一振り打ってからじゃしの」


 やっぱりそう簡単にはいかないか。


「……わかった」




 ◆     ◇     ◆




「ふっ、セイ!」


 カンカンと鉄を叩く音が部屋にこだまする。


『スキル『鍛冶』を取得しました。スキル『鍛冶』をユニークスキル『神鍛』に最適化しました』


 頭に硬質な声が響くと同時に鉄剣が完成した。


「できた!」


 後ろでアドルフが目を見開いた。


「『神々の記憶』」



 《鉄剣》

 ランク:絶望級

 攻撃力:50000

 製作者:ユート・カンザキ

 概要:鉄塊から作った剣。切れ味上昇・極。



「…………」


 俺はアドルフに鉄剣を渡した。


「……おぬし、人間か?」


 ……どうなんだろう?


「アドルフ、ありがとな」


 俺はそう言うと鍜治屋から出ていった。



 ~sideアドルフ~

 ワシはユートを送り出した後、頭を抱えておった。


「……何なんじゃあやつは?」


 ……ただの鉄塊から絶望級の武具を作るとはな。


「あやつ、本当に人間か?」

 

 そうワシは繰り返した。



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