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このまま露草に隠しても仕方がない。
当てがない以上、護り方は一方的になりがちだ。
だから、蘇芳が手短に部分を端折りつつも露草に現状を説明したのは自然な成り行きだった。
特に、鴇と鈍のこと。
それから、校内で鉢合わせた三人の憑き物を帯びた学生。
露草は口を挟まなかった。
一息に語り切って、蘇芳はちらりと露草を見る。
「黙っていて、すみません」
それには答えず、露草はすうと鴇に視線を投げた。
「あんたを信用して良いわけ?」
「あぁ。私達は、君たちのいう夢獣使いではない。さて、何に誓えばいい?」
「あんたたちの祖先に」
「誓おう」
厳かに告げられた言葉に露草は肩を竦めて、それから蘇芳を見る。
「蘇芳」
「は、はい」
「とにかく、木路蝋は手一杯だろうから、頼るわけにもいかないだろ。あんたと僕とで乗り切るしかないよ」
「解ってます」
「全部、終らせるんだ。邪魔されるわけにはいかないだろ」
露草の呟きに、蘇芳は頷いて帽子に触れた。




