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あいろこいろ  作者: カラクリカラクリ
本編
68/104

067


蘇芳が、最初にそれに気づいたのは、特別な力が働いたからではなかった。

ただ、ほんの少し、太陽が眩しかった。

それだけの事だった。


無事に授業の登録の話も終わって、職員室を出た蘇芳は、長い廊下を歩きながら、窓から入ってくる陽射しに手庇を作って眉を顰めた。

そうして、ふと廊下の向こうから歩いてくる一人の少女に気が付く。

別段覚えのある顔でもない筈なのに、どうしてか蘇芳は目を離せなかった。

不意に、踊り場から姿を見せたのは一人の男子生徒。

ぞくりと。

本当に唐突に、蘇芳の背中を薄氷が滑り落ちた。


「っ」


接点もない二人の生徒。

顔かたちも、纏う雰囲気も違うのに、二人は瓜二つだった。


「後手後手ですか。本当に嫌になりますね」


行儀悪く小さく舌打ちして、蘇芳はぱっと踵を返すと西側の階段を駆け上がる。

もう一階分あがれば、其処には広い渡り廊下があったはずだ。

振り返らなくても、二人が追いかけてきていることくらい解る。

あの目。

夢見るようなあの目は、夢獣に憑かれているのだ。

とうとう、相手が本格的に動き出したらしい。


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