065
一週間。
それは永久にこないような遠い未来ではない。
太陽が七回沈んで、太陽が七回昇ってくれば訪れる未来は、短いようで、長いようなほんの少し先の話だ。
もうすっかり見えなくなった美人の後ろ姿の消えて行った先を眺めて、蘇芳は小さく息をついた。
出来るなら、この学校にいるはずの夢獣使いの存在なんて忘れてしまいたいところだ。
いくらそれを相手にしても、根本的解決には何ら結びつかないと既に解っているのだから。
しかし、相手が露草に害をなす気でいるのならば、そんな悠長なことは言っていられない。
「誰、でしょうか」
そもそも木路蝋に宣戦布告かどうかは知らないが、写真を送りつけてくるような輩だ。
すでに露草の事もばれていると考えてしかるべきだろう。
「風紀委員長さんではなくて、」
あの時あの場にいたのは、誰だった?
「番長もどきさん、元番長さん、生徒会長さん」
必ずしも傍にいた人だとは限らないけれど、一番可能性が高いのは彼等だ。
「鈍さん、でしょうか」
その名前が無意識に零れて、蘇芳は掌を握りしめた。
あの時、尤も疑ってかかったのは彼だった。
少なくとも蘇芳にとって、一番疑わしい存在で、そのためにあんな事態を招いたのだと思うとため息が零れる。
「あぁでも。先ずは、先生のところですね」
握った掌の中でくしゃくしゃになってしまったプリントを慌てて広げると蘇芳は足早に職員室へと向かった。
けれど頭の中では、どうやって彼を捕まえようかと、そればかり考えていた。




