あの日の事件
少しシリアス入ります
あいつのせいで、日常が非日常にならなきゃいけなくなったのよ!
そのせいでこんな事実も知らなきゃならなくなって…!
無我夢中で走っていると、目の前にまたしても生徒会メンバーが現れた。
「菜々美君、とりあえず話を「嫌です!」即答か…。でも、何がなんでも捕まえさせてもらうよ!」
「いやぁああぁぁあ!! 来ないでぇぇえええぇっ!!」
生徒会の人物が1人増え、私はなかなか逃げられない状況になってしまった。
何故私がこのような事態になってしまったのか、それを知ってもらうには、時を3日前に遡らせなければならない。
――――――
私こと宮本菜々美は、放課後1人で家に帰っていた。
しかもこの日はいつもより平凡な日常を過ごすことが出来たので、上機嫌で帰っていた。
そう、そんな時だ。
「ガァアアアアァァァアアアアァァッ!!!!!」
――――目の前に、何故かゾンビが現れた。
「キャアアアァァアアァァァッ!!!」
怖くなった私は、なんとしても逃げきるために全力で来た道を逆走した。
そんな私を逃がさないと言わんばかりに追ってくる。
しかも何故か犬のように4本足で。
(何なのよ何なのよ何なのよ何なのよ何なのよ何なのよ何なのよ!!?? 何でこんなところにゾンビがいるのよ!!! いや、それ以前に何でゾンビが生存してるの!!??)
そう考えながら走っていたせいか、途中で石を踏んでしまってバランスを崩してしまった。
「っ…! いた……」
早く起き上がって逃げなければ、そう考えた一瞬の間にゾンビは一気に距離を詰め、私の身体――心臓に向かって手を伸ばしてきた。
「あ、うぁ……」
堪えきれずに目から涙を流し、ただただ生きたいという感情しか出てこなかった。
「いやああぁぁぁぁあああああぁっ!!!!!」
喉が潰れてしまいそうなくらい私は叫んだ。
その瞬間、蒼い光が私を包み込み……
私の中で何かが弾ける音がした――――。