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夏恋  作者: 浅色
5/10

夏恋5

たくさん泣いた。


友達の前でもこんなには泣かない。




でも、彼の前では・・・・。





(なんでこんなに泣いちゃったんだろう…)



不思議と、南には好意を持っていた。

なぜかは分からない。

前の彼氏にフラれて精神的にまいってるはずなのに。



(南さんといると、胸が高鳴る・・・)



今は南の座ってる隣で横になっている。

落ち着いてみると、こんなにも人の前で泣いたことは無かった。

なんだか急に恥ずかしさがこみ上げてきた。



「冷えてきたし、そろそろ帰りっ・・・・!!!?」



声を掛けようとして南の方に顔を向けると、友花の肩に南が寄ってきた。



「あ、あの…?!」



突然のことに戸惑ったが、様子がおかしかったので顔を覗き込むと、その顔は青白かった。



「だ、大丈夫ですか?!」

「あ、はは・・・ごめんね、だいじょうぶ…だから、ゴホッゴホッ」

「何言ってるんですか!体もこんなに冷たく・・・・え、あ…と、き、救急車!すぐ呼びますから!!」



大丈夫なんて無理しているが、危険な状態なのは目に見えていた。

夜風に長く当たっていたせいか、体も冷たい。


「南さん・・・みなみさん・・・」




しばらくして南はふもとの病院へ搬送され、緊急の手術が行われた。

友花は手術室の前のベンチに座り、体を震わせていた。



(私のせいだ・・・・ずっと夜風に当たって・・ずっと私に付き添って・・・・・)



涙が溢れてきた。


どうしようもない、どうすばいいのか。


行き場のない大粒の涙は友花のほおを伝って南の顔に落ちた。








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