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第3話 武器を手に入れて・・・え~っと撲殺だぁ!

おはにちは!らいなぁです!

書くことありません!紹介に移ります!


緋達ひだち 理奈りな

年齢:17歳

職業:高校生(二年)

誕生:6月3日


知識  ★★★☆☆

体力  ★★★★☆

攻撃性 ★★★★★

俊敏性 ★★★★★

統率力 ★☆☆☆☆

機転性 ★★★☆☆

ギャグ ★★★★★


良祐の友人。役割はボケ時々ツッコミ。一人称はアタシ。

容姿は赤みがかった髪を肩口で切った髪型に、前髪の右側をわけているヘアピンが特徴的。セーラータイプの制服をきっちり着ている。

可愛らしい顔立ちでモテそうだが、男らしい口調のせいで色々損している。

東海林市立林名高校の生徒。二年A組。

天才的な運動神経の持ち主で、体を使うことに関しては神がかっている。

両親は理奈が5歳のときに交通事故で他界。それから親戚に引き取られ、現在は1人暮らしをしている。

亡くなった両親の記憶を大事にしており、最近両親との記憶が薄れていくことに悲しみを感じている。

口調からがさつな印象があるが、意外としっかりしていて、家事全般が出来る。性格は若干威圧的だが優しさを持っていて、手に負えない空気が流れると泣きそうになるなど、可愛い一面もある。

成績は中の中。趣味はスポーツと漫画観賞。

主人公の集団のボケ要員&ムードメーカー。持ち前の運動神経を用いて前線に立つ。

「用具室はやっぱ鍵掛かってるか・・・」

「まあ当然だよね」

「そんなもん壊しちまえ〜!」


用具室の前までやってきた俺たちは鍵が掛かった扉を見て言い合っている。


「駄目だって壊したら」

「確かに俺も壊すのには反対だな」

「じゃあどうすんだよ?」

「だけど・・・・・それは非常事態じゃない時の話だ」


俺は扉を思いっきり蹴る。すると簡単に鍵が壊れ扉が吹っ飛んだ。


「えっ?」

「おお〜男だな!」


冬紀と理奈が別々の反応を示す中、俺は用具室へと足を踏み入れた。電気をつけて辺りを見回す。

用具室の中は掃除用具やその他備品、木材やハードル、高飛びの棒など多岐にわたる物品があった。

俺はすぐに目に付いた金属バットを手に取り軽く素振りしてみる。


「ふんっ!・・・・・ふんっ!・・・・いいなこれ」


すぐに金属バットの魅力にハマリ俺の装備が決定する。

なるほど、某学園黙示録とかでもゾンビの襲撃に金属バットが重宝する理由がなんとなく分かった。これほど使いやすくて威力のある物はなかなかないな。俺の装備けって〜い。

後ろに振り返ると冬紀が申し訳無さそうに木材あたりを漁っている。さらに視線を右に移すと理奈が何かを持っている。

それは柄の長い鍛冶鍛錬とかに使われるハンマーだった。


「お前・・・・それ・・・」


何でそんなものがと思いながら理奈に話しかけると、理奈はニコニコしながら簡潔に話す。


「鍵ついてる棚の中にあった♪」

「・・・・・・」


良く見ると理奈の後ろの棚が半壊していた。ていうか学校側も何に使うつもりだったんだ?そして理奈はどうやって鍵を・・・気にしないでおこう。

これで俺と理奈は決まった。後は冬紀なんだが・・・と思ったとき冬紀がいた木材のほうからバキッっていう音がした。

俺と理奈が視線を冬紀に向けると木材を叩き折っている冬紀の姿があった。


「お前も何だかんだ言いながら乗り気じゃねえか」

「僕だってまだ死にたくはないからね」

「見直したぜ冬紀!」


冬紀は丁度いい長さに折った木材を構える。どうやらあいつは得意な剣道で戦うようだ。

こうして俺たちの装備は・・・俺が金属バット、冬紀が木材、理奈がハンマーになった。


とそこで校内放送が流れる。


『キーンコーンカーンコーン』

「「「!!!!!!!!」」」


俺たちは校内放送を聞き逃さないように耳に意識をむけた。


『現在校内に多数の不審者が侵入した模様です!!!生徒は近くの教師の指示に従って避難して下さい!!!!繰り返します・・・・』

「そろそろやばくなってきたな」

「急いだほうが良いかもしれない」

「なら急ご〜ぜ」


俺たちは無言で頷きあい用具室を飛び出す。


「保健室は5階か!!」

「どうしてこの学校は保健室が5階にあるんだろう?」

「なんでもいいじゃ〜ん♪」


俺たち三人は一路5階の保健室へ走って向かった。





「「「!!!!!!?」」」


5階へと上がると大量の生徒がこちらに向かってくる。正確には俺たちが今来た階段を目指して全力疾走だ。


「わかってはいたけど・・・!」

「5階の一年生は全クラスで200人を超えているからね・・・!」

「階段が二つしかないのも問題って事かよ・・・!」


100人近くの人波が一気に階段へ押し寄せてくるから、前に進めないどころか後ろへ押し戻される勢いだ。

俺たちは何とか隙間を縫って波の外に出る。


「押されただけで疲れた・・・」

「しょうがないさ。生きるか死ぬかなんだから・・・」

「ん?おい、あれって・・・!」


突然理奈が生徒たちが逃げてきた方向を指差した。俺と冬紀は視線を指差された方向へ向ける。すると・・・


「あれは・・・!」

「ゾンビか・・・あるいは奴らか。どちらにしろお敵さんだ・・・!」


4体ほどのゾンビがこちらに向かって歩いてくる。どいつも服はボロボロで噛まれた場所らしきところは真っ赤に染まっていた。皮膚も爛れていて、いかにも屍です・・・といった風貌だった。

4体とも動きがノロマなのでまだまだ危険ではない。しかし逃げ遅れた生徒が1人ゾンビに襲われそうだ。

俺は視線だけを二人に送ると、二人は全て分かっていると言わんばかりに頷いた。


「見捨てられるわけ無いだろ?」

「良だってすぐに走れるように足に力を入れてんじゃねえか。助けてぇんだろ?」


・・・・・・まったく。二人には敵わないな。

俺は視線をゾンビの群れに戻すと、右手に持った金属バットを肩に担ぐ。


「当然だっ!!!!」


俺たち三人は一気に駆け出した。生徒にゾンビがたどり着くより早く生徒を通り過ぎる。

俺は肩に担いだ金属バットを両手で持ち直して、そのまま大きく振りかぶり・・・・


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!!!!!!」


走るスピードを落とすことなく、一番前のゾンビの頭に振り下ろす!

ぶしゅっ!という頭が潰れた音とドガッ!という人を殴打した音とともに先頭のゾンビは脆くも崩れ去った。

あとは3体!と視界の端で冬紀と理奈が走るのが見えた。二人は俺と同様にスピードを落とすことなくゾンビに突撃する。


「アタシの前に散りなっ!!!!」


左の理奈はハンマーを振り上げ、ゾンビの頭に全体重を乗せて振り下ろした。ゾンビの頭はその形が分からなくなるまで潰れ、動かなくなった体は衝撃で地面に叩きつけられる。理奈は俺の視線に気づくと二カーッと笑った。


「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


右の冬紀は木材を振り上げ、剣道の面と同じような動作で素早く振り下ろす。ゾンビの頭に直撃したそれは、理奈ほどの派手さは無いが確実にゾンビを行動不能にした。視線に気づいた冬紀もスマイルで返してくる。

・・・・・理奈のスマイルはいいが冬紀のスマイルはキモイな。イケメンなんてみんな死ねばいいんだ。俺が邪念を込めながら金属バットを構えると、最後のゾンビが俺に襲い掛かってくる。

俺は冷静に金属バットを突き出すと、ゾンビの顔面に直撃してゾンビは一瞬怯む。


「残念だったな○○○(バキューン×3)野郎・・・!」


俺はそのまま右に1回転して、遠心力の命ずるまま金属バットをゾンビの側頭部にかました。ゾンビは壁に叩きつけられて崩れ落ちる。

まあこんなもんだろ。ゾンビの全滅を確認して俺は呟いた。後ろで○○○って・・・と冬紀と理奈が呟いていたが。


「大丈夫か?」


振り返って生徒を見ると、生徒はひぃぃぃぃぃとか言って逃げ去るように走っていった。

んだよ感謝もなしかよ・・・・。


「しょうがないよ。ゾンビとはいえ元は人間を撲殺したんだから・・・」

「気にいらねえな、まったく・・・」


俺を慰めるかのごとく言う二人に心で感謝しとこう。ともかく目の前の障害を排除した俺たちはすぐそこの保健室に向かう。


「姉貴!!良祐だ!!開けてくれ!!!」


保健室の扉を軽く叩き姉貴を呼ぶ。扉の向こうから良ちゃん!?待ってて〜!!と震える声が聞こえた。俺はなんとなく申し訳ない気持ちになり、次に何を言おうか迷う。しかし数秒で諦め、ナチュラル&ラフで行くことにした。

もう数秒すると扉が開き、震えてはいるが姉貴の姿が視界に移る。


「あね・・・うおっ!?」

「良ちゃ〜んっ!!!!」


次の瞬間姉貴が抱きついてきて、その表情を見たとき俺は何も言えなくなる。理奈と冬紀は温かく見守ってくれているが、いかんせん恥ずかしい。

俺は姉貴を宥めつつ保健室に入ることにした。続いて冬紀と理奈も入る。理奈が鍵を閉めるのを目視して俺たちは一時の安息を得た。

本当に一時だけの・・・・な。





「・・・・状況を整理しよう」


保健室の真ん中に1メートルぐらいの円形の机を置き、その周りを囲むように置かれた4つの椅子にそれぞれ座った状態から、俺が満を持して口を開く。


「現在、ゾンビ・・・または奴らは校内およびこの町に大量にいると思われる」


次に右隣の冬紀が続く。


「発生は良祐の情報から22分前。なおゾンビに噛まれた者はゾンビになる」


続いて俺の左隣の理奈だ。


「ゾンビの弱点は今んとこ頭。脳を確実に潰せばOKだったよな」


俺の目の前の姉貴はポカンとしている。


「何でみんなこんな口調なの?」

「馬鹿・・!雰囲気だよ雰囲気!!」


空気を読めよ空気を。まあ姉貴のおかげで雰囲気がなくなったので、丁度いい機会だし口調を元に戻そう。


「ともかくあまり時間も無いしこれからの事を考えよう」


俺がそう言うと冬紀が頷く。


「いずれここにもゾンビの大群が雪崩れ込んでくるだろうしね」


冬紀の言葉に理奈は反抗的な態度を示す。


「え〜!んなもん、ぶっつぶしゃいいじゃねえか!!」

「何言ってんだ馬鹿めっ!」

「馬鹿いうな〜!!」


俺と理奈のいつもの漫才が保健室に響くのを聞いていると、生と死の狭間に居るとはとうてい思えないな。実際は外にうようよゾンビがいるってのにな。

その様子を見ていた姉貴は・・・・


「やっぱり二人は付き合って・・・」

「打つべしっ」

「あうっ」


右手の人差し指で姉貴の額をド突く。変なことを言った罰だ!

笑っていた冬紀はふと思い出したようにケータイを取り出す。


「どうしたの冬紀君?」


ド突かれてた姉貴は視線だけを向けて聞く。

冬紀は苦笑して・・・


「家族が無事かなと思いまして・・・」


と言った。俺は補足として・・・


「お前って市外から通ってるんだっけ?」


と聞くと冬紀は頷く。


「隣の夏海市から電車でね」

「ふ〜ん」


すると理奈は俯いてしまった。俺と冬紀は自分たちの失言に冷や汗を垂らす。

そういや理奈の家族は早くに他界したんだったなと。理奈の両親は理奈が5歳の時に交通事故で亡くなったと聞いたことがある。それから俺たちの間ではある意味禁句になっていたのだ。

俺と冬紀の様子に気づいた理奈は無理やり笑顔を作る。


「あっいや・・・気にしないでくれ」

「「・・・・・・」」


俺はしばらく考え抜いた末に・・・・


「一旦俺の家に行かないか?」

「「「えっ?」」」


という結論をだす。三人とも不思議な顔をしていたが俺は補足を説明していく。

家族と再会するため。その前に色々と準備をするため。それに何よりまどかさんが心配だから。

全てを説明し終えて三人の反応を窺うと、みんなしてしょうがないなといった様子で笑う。


「それでいいんじゃないか?他にやることもないだろうし」

「アタシもそれでいいと思う。もういないアタシの家族の事でぐちぐち言ってもしょうがないし、今生きている人の事を考えたほうがいいしな」

「お姉さんもさんせ〜い」


俺は素晴らしい友人+αの同意を受け、これからの詳細なプランを脳内で書き上げる。数分で書き終わった俺は立ち上がり、保健室を漁る。


「何してるの良ちゃん?」


姉貴は俺の行動を不審に思ったのか声をかける。俺は作業を続けながら一言言った。


「使えるもの探し」


すると三人とも立ち上がり同じように漁る。俺は傷薬に包帯、そして棚から果物ナイフを見つけ、真ん中の円形テーブルの上に置く。

俺はもう一度周囲を漁りだした。





結局見つかったのは俺が見つけた傷薬、包帯、果物ナイフ、ライター、東海林しょうじ市の地図。

理奈が見つけたモップ、箒、鍋、鉄パイプ。

姉貴が見つけた救急箱、スポーツ飲料2本、カロリーメイト5箱。

冬紀が見つけたノートパソコン、木刀、リュック、マッチ。

決定した事項は姉貴がリュックを背負い、俺と理奈と冬紀が前衛で戦うことになった。


「リュックの中に救急箱とスポーツ飲料2本とカロリーメイト2箱とノートパソコンと地図を入れて、俺が傷薬と包帯とライターと果物ナイフ」

「僕が木刀とマッチ」

「アタシが箒と鉄パイプ」

「お姉さんがリュック背負ってモップね〜」


もちろん鍋は却下。俺は傷薬と包帯を胸の内ポケットに入れ、ライターを左のポケット、果物ナイフを腰のベルトに挿して右手で金属バットを握りこむ。他の三人も各々準備を終え、これで準備は万端だ。


「じゃ、行くか」

「了解だ」

「お〜う」

「は〜い♪」


俺は扉の近くにゾンビがいないことを確認し、保健室の扉を開けた。足音をたてずに外に出てあたりを見回す。ゾンビがいないことを目視して三人を手招きした。

三人は頷いて保健室を出、扉を閉める。俺たちは元来たルートを辿るように階段を目指した。しかし・・・・


「あれ・・・・どう思う?」


俺がおずおずと視線の先に指を向けると、三人とも分かっていたことだと言わんばかりの視線を送ってくる。

俺たちの視線の先には10を軽く超えるゾンビの大群が歩いてきていた。ならば引き返せばいいと後ろに振り向くと、後ろからも10を超えるゾンビの大群が・・・。


「ひょっとしてこれ・・・?絶体絶命?」


理奈の言葉がむなしく廊下に響き渡った。


いかがでしたでしょうか?

次回の紹介は宮下冬紀を予定しています。

絶体絶命の主人公たち!はたして無事に脱出できるのか?

それでは次回会いましょう!

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