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第22話 ウル○ラソウル、テイルズオブエク○リア、そして再会

おはにちは!らいなぁです!

パソコンにトラブルが発生しまして、対処に時間を割かれた結果、小説の投稿のために徹夜することになりました。

眠いです。疲れました。眠いよパトラッシュ……。状態です。

今回は再会のお話です。しかもアイツとも再会!

 立体駐車場一階。端に停めてある軍用車両(ハンヴィー)。その中で俺たち六人はミーティングをしていた。


「ここから東海林市脱出には、最低でも丸三日は車を走らせないと無理だ」


 俺が言った言葉に理奈がそうだっけ?と首を傾げる。


「こっからなら一日二日で行ける距離だったはずじゃなかったっけ?」


 まあ確かに普通だったら一日二日だが、今は普通じゃないからな。


「馬鹿めっ。ゾンビとか危険とかを回避して進んだらこのくらいは掛かるだろ」


 理奈は何だと〜!と、馬鹿めっの部分にだけ反応して声を荒げるが、俺は軽くスルー。


「食料はまだあるけど、安全に体を休める場所が必要ね」


 早織は俺が言いたいことを理解してくれたようで、要点だけをサラッと補足してくれる。

 俺がそうゆうことだと首肯すると、姉貴がじゃあじゃあ!と手を上げて意見を述べた。


「ショッピングモール!」

「肉片にしてやろ…………確かにありかもな」


 いつものパターンでツッコミを入れる前に、ふとそれも一つの手だと思い直す。

 食料もそこそこあるし、広大な土地だったら逃げるのも容易い。物資の補給も出来るし、体を休めるのには最適な場所だ。

 ただそんな魅力的な場所が無人な訳は無いだろうけど…………しょうがないか。善人だった場合は問題ないし。

 だがまあ、場所的な都合もある。ここからだと三〜四時間かかってしまう所が難点だ。それじゃあ着いた時には十〜十一時ぐらいになる計算だし。


 とりあえず第一候補として念頭に置いておこう。まだ決めるのは早い。


「他に候補は無いか?」


 すると冬紀がそれならと小さく手を上げる。


東野女学院(とうのじょがくいん)なんて良いんじゃないかな?脱出ルートに向かう途中にあるし、距離もさほど遠くない」


 東野女学院か……一時間も掛からない距離だな。お嬢様が通う高校って言うだけあって、敷地もかなりデカイし、食料もありそうだ。これといった問題も無さそうだし、最有力候補だな。


「他には?無いなら女学院にするぞ?」


 全員がしばらく黙考の末、首肯で賛成の意を示した。じゃあ女学院だな。けって〜い。

 これであらかたの案件は片付いた。武器の取り決め、主な使用者、等々の問題は既に決めている。

 後は東野女学院へ行くだけだ。人が集まる場所では無いが、生存者が立て()もっているかもしれない。善人だと良いんだけど……。


 しかしまあ、早くからクヨクヨしてたってしょうがない。まずは行ってみようじゃないか!


「じゃあ行こう。運転は悪いが早織頼む」

「OK」


 運転席に早織を座らせ、俺は助手席で早織をナビゲートする役に徹する。


 説明しておくが、今回早織が運転手なのには理由がある。


 一つは、姉貴は今日働きすぎたのだ。買い物で体力を消耗した後に続けざまにミュータントの襲撃。運転は出来ないと判断した。

 次に、俺も姉貴同様、動きすぎたため、運転にまわす体力が無いのだ。俺がぶっ倒れたら大幅な戦力ダウンだからな。

 そして、円さんは運転出来ない。冬紀と理奈は戦力だからあまり無理にはさせられない。


 すると順当に早織へ出番が回ったわけだ。ちゃんとやり方は姉貴と俺で教えるけどさ。


 まあ一応、既に基本的なやり方は教えてある。教えたのほとんど姉貴だけど。

 早織は教えられた手順で、ゆっくりながら工程を終えていく。へえ、見ただけだけど筋が良いかもしれない。

 じゃあ俺は職務に徹しますか。俺は右手で、飛行機の機内マイクを持つような形にして、車内のみんなに言い聞かせる。


「ご乗客の皆様。運転手が運転の際には、シートベルトを着用の上、安全を確認してテイルズオブエ○シリアのジャンルをお答えください」

「はいは〜い!揺るぎなき信念のRPG!」


 理奈が手を上げて即答する。はえーよ、もう少し楽しもうぜ。……いいけどさ。


「九月八日発売でございます。皆様、是非お買い求めの上、存分にご堪能ください」

「宣伝なのか!?」


 何故か宣伝になってしまった。俺、バン○イナムコさんとは一切関係ないのに。


 ※テ○ルズオブエクシリアは2011年発売です。今は2012年ですので、もう発売している計算になります。(念のために掲載しました)


 今俺、変なこと考えてなかったか?モノローグを誰かに乗っ取られたような……。

 まあいい。見れば早織は大体の工程を終えたようだ。後はブレーキを放して、アクセルで完璧。


「そうですよ早織ちゃん。後は……」

「ブレーキ放してアクセルね?」

「そうですそうです〜♪」


 姉貴の指導の下、俺たちが乗る軍用車両(ハンヴィー)はゆっくりと動き出した。

 出だしは好調。飲み込みが早いな。俺よりかは全然上手いぞ。


「良祐とは天と地ほどの差がある……!」

「アタシは感動した……!」


 イラっときたね。一瞬USPを抜こうかと思ったよ。…………実を言うとグリップを握っていたり。

 俺はUSPを抜くのを止め、地図を読み取るのに専念する。


 視線を上げると、ちょうど立体駐車場を出るところだったようだ。


「んじゃ、右マックスね」

「ま、まっくす?」

「悪い噛んだ。右真っ直ぐね」

「どんな噛み方よ……」


 早織の意外な安全運転で、俺たちは東野女学院(とうのじょがくいん)へと向かった。





 ようやく東野女学院が視界に映った頃、俺たちは車内で大合唱会をしていた。

 現在の曲目はとあるグループのul○ra soulという曲目。何故か俺がメインで歌っていた。あれ?何でこうなった?


 確か、円さんが私の愛車(フリード)が〜って言ってたから、元気付けるために歌っとけと誰かが言ったんだ。


 そしたら最初は嫌々だったみんながノリだして、最終的にはこうなってしまった訳か。納得納得。

 俺は歌い疲れで、休憩ついでに外を見ると、早織の家以上ありそうな広大な敷地が映る。


「でけ〜。これが東野女学院か〜」


 ふと出た呟きに車内の視線が敷地に移る。ほぼ六人全員が、口々に驚嘆の言葉を洩らし、呆けたように女学院を見ていた。


 小高い丘の上に作られた東野女学院は、全校生徒が千人にも満たない高校ながら、敷地面積は普通科高校の約三倍。

 施設、設備、教育など、あらゆる点において最高(トップグレード)の評価を受けるここは、もはやお嬢様学校と化していた。

 ちなみに早織がこっちに来なかったのは、ただ面倒くさかったからとの事。彼女いわく、お嬢様なんてばっかみたい!だそうだ。


 話を戻して、俺たちは東野の正門へ回ることになった。幸いゾンビは正門に居なく、すんなり(ハンヴィー)を敷地へ入れることが出来た。


「一旦校舎へ入って安全な場所でも探そう。武器と物資は最小限に。生存者が居た場合は銃器類をあまり見せびらかすなよ」

『りょーかい』


 ハンヴィーを屋根付きの駐車場(金かかってんなあ)に停めた後、各々で入念に武器や物資の確認をして、それが終わった頃にみんなを見る。

 みんなは無言で首肯して、各自静かに車を降りた。最後に早織が鍵を掛け、準備完了!


 空を見ればもう夕焼け空だ。暗くなる前に安全地帯(セーフティゾーン)を確保しておきたい所だが、焦っても仕方が無い。

 俺は指だけで全員に合図を送ると、先頭になってハンヴィーから離れた。一路生徒玄関へ向かう。

 途中、ゾンビを何体か見かけたが、音を出してないおかげで気づかれることは無かった。


 無事生徒玄関を通り抜け、靴箱付近で一旦停止。


 玄関ホールだけを見たらお嬢様学校とは到底思えない。そりゃあ、千人分くらいの靴箱があるからホールはデカイが、それだけだ。

 あまり装飾もされておらず、普通の高校の生徒玄関にしか見えない。


「呆けている場合じゃない。行こう」


 色々考え始めた頭を振りきり、靴箱を抜けて一階ロビーへと辿り着く。

 壁に校舎内の詳細図が貼ってある。それによると職員室は三階、保健室も三階、第一体育館が一階、第二体育館が二階だ。

 その他にも色々あるが、寝床としては保健室が良いだろう。非常階段も近くだし、主要な場所は大体三階だし。


「保健室を見てみよう。一番快適そうだ」


 全員の承諾の後、俺はX−7を構えて階段を目指す。階段はロビーのすぐそこで、一気に三階へと続いているみたいだ。

 しかしまあ、高校の階段が螺旋(らせん)階段とはね。ここらへんは少し特殊かな。

 俺は感心しつつ、螺旋階段をスイスイ上って行く。…………変だな。みんなもそれを感じたのか、空気が疑念を抱いている。


 ここまで来たが、死体がない。ゾンビもいない。わずかな腐臭と少量の血痕しか残されていないのだ。


 何かがおかしい。そう感じた時、三階から甲高い悲鳴が響く!

 この叫び声は……!昨日聞いたばっかりの悲鳴に、俺たちは身を固くする。


「急ぎましょう!良祐さん!」


 円さんが一番に声を出し、体の硬直をほぐしてくれる。そうだった、こんな所で呆然としている場合じゃない!


「ああ!予想が正しければ、この声は……ハーメルンだ!」


 俺はみんなを急かし、螺旋階段を一気に駆け上がった。最中、X−7の動作とUSPの動作を確認し、戦闘準備を行う。

 USPは良いんだが、X−7は俺用に色々拡張装置(プラスパーツ)を付けたから、まだ不安が残る。


 HUDスコープに反動軽減機構(キャンセラー)


 二つだけとはいえ、専門家の下で指導を受けて付けた訳じゃない。いつか銃工(ガンスミス)に見てもらわなきゃな。

 それはそうと、ともかく!俺がX−7を使うのは初めてだ。しかも対ハーメルン戦ときた。

 どこまでやれるか。二人がくれた試作銃、存分に使わせてもらおう!


「……!さっそく来やがったか!」


 螺旋階段三階踊り場から、三体のゾンビが下へ降りてくる。ノーマルゾンビのようだ。

 まずは単射(セミオート)に設定し、安全装置(セーフティレバー)を解除。


「俺がならしに撃つ!やり損ねた奴を頼むぞ姉貴!」

「うん!」


 射撃経験者の姉貴をサポートにつけ、俺は走ったままX−7を構える。

 バットプレートを右肩に当て、ほとんどうろ覚えの構え方でゾンビに狙いを定めた。


 一息に…………撃つ!……ちぃ、サイトがずれて外したか!


 距離が少し遠いのもあるが、走ったままというのはかなり難しいな。ましてや階段なんて。

 だが、まだ距離がある。後数回撃てるな。落ち着けばいける。慌てるな。

 もう一度ゾンビにサイトを合わし、トリガーに指を掛ける。頭が良く回っているぜ。無意識に弾道予測から着弾予測、反動、等々の計算が頭に書き込まれる。

 ハーメルンと戦った時と同じ感覚だ。気持ちの高ぶりを感じるのに、冷静に思考できるという不思議な状態になっている。


 ゾンビの脳天に銃口を向け、計算し尽くされた直感の元、トリガーを一回、二回引く。


 銃口から放たれた二発のVAB弾は、ゆっくりと、狙ったゾンビの着弾予測地点へ吸い込まれ、鮮血と共にゾンビを階下へ叩き落す。


 後二体。今度は連射(フルオート)に切り替え、近づいてくるゾンビへ三発づつ叩き込んだ。

 ほとんどが首から上に命中したVAB弾は、一瞬にしてゾンビの行動を奪い、行動不能にさせる。

 無様にこけた屍は、死体のように(死体だけど)階段をゴロゴロ転がっていった。


「やるじゃないか良祐!」

「さっきもそうだけどやるなぁ!」


 冬紀と理奈の言葉がこそばゆいな。もっと褒めて〜!……っと、アホやってる場合じゃない。

 俺たちはようやく三階に到着し、廊下を視界に映す。そこには……


「多いですねえ〜」

「シャレにならない多さね。狭い廊下に五十ぐらいはいるかしら?」


 円さんと早織の言ったとおり、廊下には五十近くのゾンビが我先にとどこかへ向かっている。

 その先には何かの部屋に立て籠もった少女たちも見えた。そしてゾンビの中に口を大きく開けた奴がいる(女性のゾンビ)。

 …………アイツがハーメルンだ!よっしゃ!やってやろうじゃねえか!


 俺はHUDの電源をいれ、スコープを起動させる。モードをSM(サブマシンガン)から(スナイピング)、フルオートをセミオートに切り替えた後、HUDスコープを覗いた。


 群がるゾンビの垣根の中に、口を開け続けている特殊なゾンビを確認し、スコープ内に映し出される詳細なデータを元に予測された弾道予測が頭にインプットされる。

 弾道予測と共に、従来通りの交差点の照準(クロスサイト)がハーメルンの脳天をしっかり捕らえ、ロックする。


 全ての準備が整った俺は、本能が命ずるままに引き金(トリガー)を引き、弾丸(バレット)を放つ。


 SMモードとはほんの少し違う銃声が響き、VAB弾がハーメルンの額にめり込んだ。

 瞬間的に声が途絶え、後ろの壁にハーメルンは張り付いた。大量の血液を壁にまとわり付かせて。


「イエッッッス!」


 みんなが呆然と見ている中、指揮官(ハーメルン)を失ったゾンビは、惹かれる音が無いためそれぞれ階下へ消えていった。

 さすがHUDスコープ。高性能な最新式のサイトだぜ!…………ただ電力消費が半端無いけど。

 俺はHUDスコープの電源を切り、排出されていたVAB弾の薬莢(やっきょう)を拾い上げてポケットにしまう。後で何か役に立つかもしれないし。


「ボケーッとしてないで行こうぜ」


 未だに立ち直ってなかったみんなに言葉をかけ、先に進むのを促す。一人先頭に立つ俺は、色々思考を巡らせていた。

 射撃はまあまあかな。ただ収穫はあった。ゾンビのことも。


 ハーメルンに誘導されていたゾンビは、ハーメルンが死ぬと音を見失うんだ。


 ハーメルンを倒して音をたてなければ、どんなに大量のゾンビが居ても気づかれることは無い。

 いいねえ。最高の収穫だ。ハーメルン戦で役に立ちそうだ。


 はあ〜!動いたし、頭使ったし、疲れたな〜!…………それはともかく。ゾンビに襲撃されていた少女たちは無事かな〜?

 ゾンビたちがひたすら押し入っていた部屋は、職員室だったようだ。扉越しに少女が数人居るのが見える。


「ゾンビは撃退したぞ。ちょっと話を聞かせてくれないか?」


 そう言うと、少女たちは話し合ってしまった。開けてくんねえの?まあ、しょうがないけどね。銃器持ってるし、男だし。

 しかし、しばらくすると少女の一人が扉を開ける。彼女がリーダーかな?


「ちょうど良かった。私も話が聞きたかったところだ」


 俺はその声に違和感を覚える。何だ?どこかで聞いた気が……。


「とりあえず入っていいかしら?出来ればゾンビが来る前に」

「ああ、もちろんだ」


 早織が変わりに少女と会話する。俺はリーダーさんの容姿をよーく見た。

 黒い髪を腰ぐらいまで伸ばし、顔立ちは可愛らしいのだが、眼つきの鋭さから凛々しい印象を与える。


「まさか……!」


 俺は一人、思い当たった人物が居た。姉貴から眼鏡をぶん取り、少女に差し出す。

 後ろで姉貴がなに?良ちゃん!?とか言っていたが、俺の耳には入らない。


「なあ、これ着けてみてくれ」

「なんだ?」

「いいから」


 リーダーに眼鏡を渡し、着けさせる。その容姿は……!


「やっぱり!お前……サクラか!?」

「何故私の名前を知っている?お前は……良ちゃん?…………!!」


 俺が驚愕の表情で凍りつく中、リーダーは姉貴の良ちゃんという呼び方でようやく気づいたようだ。


「前原……良祐?」

「ああ、そうだ。結城(ゆうき)サクラ」


 結城サクラ。彼女は二年前、俺がクラスのほぼ全員からイジメられる原因を作った張本人。

 そして………………俺の初恋の相手だった少女だ。

いかがでしたでしょうか?

まさかまさかのサクラと再会!さらにハーメルン出現!

バトルシーンって良祐しか戦ってないですよね。

どんだけヘッドショットしてんのよ!ってツッコミたくなります。

サクラとの再会!その時主人公は?

それでは次回会いましょう!御意見御感想お待ちしています!

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