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01


どこで道を間違ったのだろう。



奴隷船さながらの鋼鉄の箱の中で、暗い表情の人々が一緒に揺られている。


いろいろな場所で皮肉られている「ラッシュアワー」。


いつまでたっても改善される気配はない。むしろ段々とひどくなっているようだ。


目まいのするほどの人、人、人。


地下鉄の暗い窓に映っている中学生は、信じられないほど辛そうな顔をしている。



僕は彼と窓越しに目が合ってしまい、慌てて顔を背けた。


視界の隅で、彼も同じ動きをした。



そこで「まさか」と思って、彼の顔を確認する。


いつもの通り、悪い予感だけは的中する。



あそこに映っているのは、僕自身。


辛そう顔は、自分の顔だった。





「まさか」とは言ったが、心当たりが全くない訳ではない。



一つ。この人ごみだ。これは僕だけではない。



満員電車に乗り込む人は、皆陰鬱な気持ちで乗り込む。


そして、その感染力といったら、天然痘もびっくりだ。


車内中に、その空気が満ちているのだ。


一時間も乗っていたら、気分も悪くなる。


二つ目の理由はそこに関係がある。


家を出てから一時間半、ずっと立ちっぱなしだ。


いささか慣れてきたが、疲れることに変わりない。



三つ目は、最後にして最大の「心当たり」。


今向かっている学校だ。



小学校まで近くの公立に通っていたのに、親に無理矢理有名(無実)私立中学校の入試を受けさせられ、非常に運の悪いことに、たまたま受かってしまった。



僕の平和な日々そこで終わった。








「Season」と同じく、またしても賞に落ちた作品の公開です。笑



何か小説を公開したかったのですが、「楽譜のない歌たち」は詩だし、「時は戦国」や「In Articulo Mortis」は書くのに相当なエネルギーを要するので、手軽に更新できる「完結済みの小説」の手持ちを見て、この作品を選びました。


「賞に落ちた」と書きましたが、落ちた時に「え!?」と驚いてしまったほどの自信作です。笑


まぁ結局ダメだったわけで、その程度の作品なのですが、楽しんでいってください。



評価・感想、お待ちしています!




田中 遼




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