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AIレンタルお姉ちゃん

作者: 禅謝
掲載日:2025/10/14

もし、『限りなくヒトに近いAIのロボット』をレンタルすることができたら、どんなロボットをレンタルしますか?

「お、美味しい」

「そうか。

よかった、うん」

『お姉ちゃん』は笑顔でうなずく。

冷蔵庫の中の物だけで作ったはずなのに、すごく美味しい。

「愛情も感じるよ」

感心する。

「愛情は入ってないよ、ロボットだもん、私」

笑顔のまま、『限りなくヒトに近いAIのロボット』のお姉ちゃんは言う。

お姉ちゃんは頭をかくと、

「設計通りだよ。

今日は、夕食だけだったけど、明日は三食作るから。

え、昼は給食。わかった」




「はあ。お湯くらいは、僕でもできるのに」

『お姉ちゃん』に頼りきり、申し訳ない。

「でも、レンタルお姉ちゃんか…」

風呂の中、お湯をパシャッパシャッとしながら、僕は呟く。

『1人でお留守番は大変だから、お姉ちゃんをレンタルするね』

一昨日、お母さんは家から出る前に、言った。

そして、今朝来た『お姉ちゃん』。『レンタル』の『お姉ちゃん』。

両親が帰ってくるまで、いてくれる。

「はあ。確かに、昔、お姉ちゃんが欲しいって言ったことがあるような気もする」

周りから、僕はよく「弟みたい」て言われるから。ひとりっ子なのに。幼稚園から、今の、中学校まで、ずっと。

「けど、まさか、本当にお姉ちゃんができるなんて」

驚き。

『お湯加減はどうだ?』

脱衣所から、聞こえてくる。

「いいよ! 気持ちいい」

『今から背中洗うからな、待ってろ』

「!?」

そして、服を脱ぐ音が聞こえる。

まて、待て待て待て。僕は裸なんだが? 裸なんだが!?

「入ってこないで!」

『はあ? 何でだよ、そう設計されたんだが? お前の両親も、そんな注文しなかったぞ。お風呂で背中や頭を洗ってあげたらいけないって』

「そりゃ、しないよ。思い付かないもん」

『開けるぞ』

「開けないで!?

じゃあ、僕がお願いするよ! 僕と一緒に風呂に入っちゃダメ!」

『わかったよ。ロボットの裸に欲情するのか、弟は』

ため息を吐かれる。

「人間と同じくらい恥ずかしいよ…!」




「え、なに、これがずっと?」

風呂の中、呟く。

僕は、人間だ。だから、恥ずかしいとか、そういう感情は普通にある。

でも、『あのお姉ちゃん』は、ロボット。限りなく人に近くても、結局は、人間じゃない。だから、恥ずかしいっていう気持ちもない。

し、心配だ。まともに暮らせるのか? 僕は。両親が帰ってきたとき、僕は『男』になってるんじゃないのか?

AIこわい。

読んでいただき、ありがとうございました。


お姉ちゃんが欲しかった、弟みたいと周りからよく言われる、中学生の少年。

彼は一体どうなってしまうのか。


お姉ちゃん(AIロボット)をレンタルできる時代が来ますように。



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