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逃げすぎた魔法使い  作者: ぱんどーる


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アンドレとマリーの家に来た獣人は8人。あとの5人は、治療をする事を拒否したそうだ。 それならそれでいい。


皆、マリーとアンドレのように足の指がない者が多かった。羽がある者は羽がボロボロにされていた。


逃げないようにするためだとしても、見えない箇所を狙い、歩ける程度に痛めつけるなんて、やり方がずるすぎる。

元は500人は住んでいたと聞いた時は驚いた。皆、殺されたり、奴隷になり、この地からいなくなってしまったとしても、いなくなりすぎだろう。今はたったの15人だぞ?


魔力回復薬をがぶがぶ飲みながら、俺が8人の欠損部位を治し終わると、アルが8人にオーンに来るかを問う。


「「「「・・・・・」」」」」


皆、すぐに答えは出ないようだ。そりゃそうだよな。人間なんてもう信じられないだろうな。皆、こちらを睨んでるしな。

おー、怖い。


「変身する?」


エミリアが唐突にしゃべりだしたと思ったら、マリーとアンドレを人間の姿にした。


「これなら差別はうけないかも」


「「「「 ! 」」」」


「こんな感じにもできる」


そう言って、最初の変身とは違う、マリーとアンドレを若くしたパターンにするエミリア。


「「「「 ! 」」」」


お、ちょっと気持ちが動いたか? やるな、エミリア。俺も援護するぞ。


「ここで暮らすよりはマシになるぞ。 オーンに行くなら、ここにいる俺らが生きてる間は、ここでのような生活は絶対にさせない。 なあ?アル」


「ああ。 約束しよう」


ちゃんと納得した奴ら、行きたいと言った奴らを連れてオーンに転移した。

頑なに行かないと言う奴は、ムリに連れて行くことはしない。 そんな奴は、こっちがまともな環境を提供したって文句を言いそうだし、協調性のない奴がいれば問題も起こってしまうだろうしな。とにかく本人の意思が1番だ。


とりあえずこれからこの国が変わる事を説明して、しばらくの間アルの屋敷に住んでもらっている。


ひと月もすれば、皆に笑顔が出てくるようになった。マリーとエミリアも楽しそうにしている。だが走り回るのはやめてくれ、エミリア。 腹に子供がいることを忘れてないか? マリーのしっぽで癒されるくらいにしてくれ。

俺はハラハラしっぱなしだ。


それから不思議な事に、俺の胸くらいの高さのブーガンの木が、ひと月前は少し縮んだように感じた。俺のヘソくらいの高さに縮んだ。だが皆が笑うようになったら成長した。今は俺の肩くらいまで成長した。ヘソから肩までだけど、50年であまり変わらなかったブーガンの木が短期間で伸び縮みした事に驚いた。その事をギャッツやアルに言ったが、笑われただけで相手にされなかった。成長すれば、万能な実ができるのに皆、関心がなさすぎるぞ。


もっとブーガンの木について色々言いたい事はあったが、とにかく自白剤作りが終わらない。こっちの作業に集中することにした。


そんな日々を過ごしていたら、皆がまとめてやって来た。


「おー、久しぶりじゃの。 ラッペンの者達は魔法が使えぬから、迎えに行って一緒に来た。 船でここまで来たかったらしい船長はご機嫌斜めだがな。 はっは」


はは、本当に不貞腐れてるロペスと、ようと手を上げたマティアスに、なんとラッペンの陛下と第3王子殿下が来た。


マイロンの陛下に、第2王子殿下のランベール、ギンとアンに、ドレスを着こなし、澄ました顔をしているマリナ。


他の知らないメンバー達は、それぞれが信を置いてる者を連れてきたらしい。


こちらの国からもミッシュが信頼している者と、なんとサイ・ゴウ・ドンのトリオも来た。 ちょっと会わなかっただけなのに、すごく懐かしいな。マイロンじゃなくてこの国で生きていくのか? なんか、このトリオ歴史に名を残しそうな気がするぞ。


孫のマリーを紹介し、北の大陸での出来事を話し、初対面の者もいるから、茶を飲みながら1度自己紹介をした。


このメンバーが揃ったことで、急速に新たな国造りが進んだ。


自白剤が全然足りず、「遅い」と文句を言いながら、ばしこーんと頭を叩かれ、昔のようにねちねちと説教をしながらも、マリナは手伝ってくれた。


ありがとう、マリナ。


っていうか、自白剤が必要な黒い人間が多すぎるだろ?

もうちょっとまともな奴がいると思ってたのに・・・。


この国マジでヤバいな・・・。

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