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逃げすぎた魔法使い  作者: ぱんどーる


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皆の所に戻り、竜人の事を説明した。


「しぶとすぎるだろう」とレオン。

「薬の量が足りなかった?」とレティ。

「あのちんちくりんが王子?」とギャッツ。

「ふーん」と言って、俺にべったりなエミリア。


こっちの、なんかもう過ぎた事、エミリアを取り返したからもうどうでもいい、へぇーって感じが落ち着く。あっちの部屋では震えて、驚いて、悲しくなった。 俺もこっち側がいい。

茶の味がちゃんとするもんな。ふぅ、うまい。

それにしても本にまた書く事が増えたな。 あ、でもこれからはアルに任せればいいのか? 後で婆さんに確認しないとな。


「そういえばギャッツ。 家は大丈夫だったか?」


「がはは、あいつらは観光客だったぞ。 俺達は番を主張する理不尽な相手から、誘拐されたエミリアを取り返す為に奮闘した勇者御一行様的な扱いだった。 キラッキラな目で見られて、握手やサインを求められた」


なんだそれ・・・。


「その事なんですが」 と、来た王子。


あー、婆さんとアルが話に夢中になって、相手にされなくなったパターンだなと想像できる。


「当時の陛下が、この家かあちらの家か、元ザイルの家のどれかに転移するはずだから、そのまま残しておけと言われてました」


それも婆さんを思っての行動か?


「皆さんが訓練してた様子、竜人の屋敷であった事は、この大陸中に映像が流れましたし、劇にも歌にもなりました。特に劇は大盛況。途中途中にスクリーンで実際の映像も流しながらという、当時では斬新なやり方が大ウケしたらしいです。それから竜が咆哮した場所、皆様の家があるということで、この地も人気がでてしまい、勝手に中に入る人で溢れてしまったので、警備員を置き、入館料を頂いて、見学しても良いと決めたそうです」


「「「「「 ・・・・・ 」」」」」


何してくれてんだ? 俺達は有名人か? これから生きづらいじゃないか!


バックから大量の袋を出す王子。


「こちらが、設備費や人件費を除いた、劇場での利益と、家の見学料です。 あとこの家になぜかお賽銭を投げる事も流行ったので、そちらのお金も入れてあります」


はぁ? 賽銭? なんだかとんでもない事になってないか?


「ぜーんぶ、当時の陛下の決めた事です。 きっと皆様はこの環境を嫌がって違う場所に住むと思うので、その時は結界だけは解除してください。 それから、大魔女様、旦那様、サミュ様には爵位も用意してあります」


頭が痛くなってきた・・・。 貴族に戻れと言うのか?


「魔法が使える者が今はかなり少なくなっているので、魔法に関わる職に就いて頂きたいですね。 あと、長寿の薬の作り方を是非、教えて頂きたいのです。 魔法が使える者は長寿の方が多いですが、当時の陛下は大魔女様から薬をもらっていたそうで、とても元気な方でした。 『生涯現役じゃ』と常に言っていたらしく、陛下の唯一のお子、第1王子は王太子のまま、陛下より先に老齢の為、お亡くなりになりました」


息子が先に老齢って・・・。 うちの婆さんみたいな、ヨボヨボでも元気で、頭の切れる陛下だったんだろうな。

はは、婆さんとお似合いだったんじゃないのか?


「それでですね、今王家で魔法を使える者は僕だけなんですが、お相手がなかなか見つからなくてですね、 お見合いをしても、すぐお断りの返事がくるんです。 僕の魔力を引き継いでくれる子も必要ですが、昔からのしきたりで、王家の血を引く魔力を持つ者じゃないと入れない部屋や、場所、宝箱が多いのです。 このままだと、僕の責任になっちゃうんですぅ。 子作りしてくれる相手が見つからないなら、長生きしたいんですぅ! まだまだ解明したいことが沢山あるのですぅ! 」


王家も大変そうだな。王子は目をうるうるさせてる。それに、こいつは興奮すると語尾がのびるな。相変わらず早口だし。


皆の様子を見ると、エミリア以外、話の内容とこいつのキャラに呆然としてる感じだな。威厳や風格などは全く感じられないからな。


「あ、取り乱してすみません。 大魔女様達は、竜人について、話し合いに夢中なので、皆様にお話ししました。 今後の事を皆様で話し合ってください」


言いたい事は全部言ったのか、満足そうに微笑み、ペコリとする王子。


「わかったが、 この300年であった事も聞かせてくれないか?」


「もちろんです!」


その後は、この王子ヘイミッシュと長い時間、話をした。俺やギャッツが沢山質問したが、イヤな顔をする事もなく答えてくれた。俺達はミッシュと呼ぶようになり、俺の事はぺぺさんと呼び、ギャッツの事はサミュ様ではなく、ギャッツさんと呼ぶようになった。


エミリアは途中から、いや、最初からだな。俺の膝を枕に、体を丸めて寝ている。そんなエミリアが可愛いくて、髪や体をずっとなでながら、俺はミッシュ達と話をしていた。


レオンは、婆さん達に茶を入れ直しに行ったり、全員分の飯を作ったりしてくれた。


レティシアは・・・

ミッシュが出した金をひたすら数えていた。 大金が嬉しいのか、ずっとニヤニヤとだらしない顔をしてる。


その顔はレオンの前でしない方がいいと、パパは思うぞ?


いや、バレてるな。 レオンはくくっと笑っている。

そんなレティシアでも可愛いと思ってるお前も大概だからな! 

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