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婆さんから得た情報を本に残した。
本当に疲れた。
この本が不思議で、残りページがもうないなと思っていても、いつの間にか紙が増えてる。
いつまでも書くことができてしまう悪魔の本だ。
翌朝、レオンに会った時、
「なんかだいぶ疲れてるな、大丈夫か?」
「心配してくれるなら、癒してくれ」
「は?」
「俺にも尻尾」
「・・・」
レオンが俺に近寄り尻尾で包む。
「ほわぁ。 ・・・ちょっと座ってやってくれ」
「・・・」
「ほら」
ぺんぺんと床を叩くぺぺ
「・・・今回だけだぞ」
「ああ」
2人で座って寄り添う
「ほわぁ。気持ちいいな。ふわっふわだ」
「・・・そうか」
「・・・」
「?・・・どうした?」
「エミリアはこんなに近づいたのか・・・。で、膝枕もしたんだよな・・・くそ」
文句をいいながら、レオンの膝に頭を乗せるぺぺ。
「っおい!」
「う・・・エミリア」
またエミリアに会いたくなるぺぺ。
「・・・ったく」
そう言いながら、横になるぺぺに尻尾を乗せ、頭をなでてやるレオン。
「ヒッヒ、なんだあれ」
「がははっ! エミリアがレオンとしたことをぺぺもやってるんだろ。 ウケるな、お婆もやってもらえ」
「フン」
「ギャ!!」
騒いでる声が聞こえ、膝枕を終わりにするぺぺ。
「・・・最高だった」
「そりゃどーも」
うっとりと尻尾を見つめるぺぺ
そそくさとぺぺから離れるレオン
この後は、もう1度時間魔法の検証をした。
やはり最大は8分。
1分刻みで使えたのは、最大5回。でも5回目はヘロヘロだ。
大魔女と言われる、婆さんを止めても、婆さんは抵抗できなかった。竜人も止められるだろうと判断。
次は人数。
ギャッツとレオン、アルとレティの4人まとめてでも大丈夫だった。1人は見守る人が必要だから、これ以上人数を増やす事はできなかったが、4人にしても魔力の変化はなかったから、止める時間だけを気にすれば良いと判断。
「よし、どうにかなりそうだね。アタシはチビ達のローブを見繕ってくる。レオンもローブでいいかい?」
「ああ。短い丈がいい」
「わかった。ぺぺのローブとサミュの上着も貸しな。日が沈むまでそれぞれ訓練を続けてくれ」
ギャッツとレオンの打ち合いが激しい。
俺はたった3日で、レオンに勝てなくなった。
ギャッツともいい勝負をしてる。
「がははっ、若いってのは、成長が早くて羨ましいな!」
「くっ、そうかよ」
激しい打ち合いが続いたが、ギャッツが勝った。
「クソ、もう1回たのむ」
「がははっ、いいぞ」
「・・・俺は?」
「ぺぺは素振りでもしてろ」
「悪いな、ぺぺ」
「・・・ああ」
2人はスイッチが入ってしまった。
蚊帳の外の俺は、2人から離れて素振りをする。
婆さんが戦闘服を作り終えたら、エミリア奪還に出発だ。
婆さんは行けないって言っていたが、一緒に行くように説得しよう。 転移を使う事になってしまった場合、50年後に婆さんはきっといないだろう・・・。エミリアも婆さんに会いたいだろうし、婆さんだって同じ気持ちだろうしな。
俺が魔法を使えるようになった。
アルとレティは基本は完璧に近い状態で、その他に結界、転移もできるらしい。 末恐ろしい双子だ。
ギャッツの右足が復活し、冒険者時代の強さを取り戻しつつある。1番年上だが、1番元気で、明るく、なにより頼りになる。
レオンがこちら側に来てくれたのは大きいな。
エミリアのくれた、引き寄せあう石を使わなくても、竜人の場所へ行ける。レオンの戦闘能力が高い。レオンの尻尾に癒やしの効果がある。良いことだらけだ。
嫁にはやらんがな。
皆、エミリア奪還の為に努力した。
きっと上手くいく。
待っててくれ、エミリア。




