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1人になってから、今日の事を本に記す。
種族が違う番をムリに連れて行くのは違法。 その事が原因で戦争が起きた。・・・っと。
この話はもっと詳しく聞いて、本に残したいな。
それに俺だ。
エミリアの状況が気になりすぎて、その話ばかりだったが、俺、欠損部位を治癒して復活させたぞ!!
魔力は全然足りてなかったが・・・。
本をめくり、魔力回復薬の必要素材をみる。この薬は常にないとダメだ。たくさん作っておかないとな。
それから・・・。
えーっと・・・。
いつの間にか寝落ちしてて、朝になっていたらしい。
婆さんが部屋に来た。
「おはよう。 もう皆、朝飯を食べたぞ? 昨日の治癒で体の調子が悪いのか?」
「いや、大丈夫。 本に色々と書いてたら寝るのが遅くなった。 この中から出てないのに、色んな事があるから書くのに忙しいのが不思議だよ。はは」
「ヒッヒ、いい傾向だ。アタシは昨日、中途半端で帰ってきてしまったから、また公爵家に行ってくる。 レオンから話を聞いて作戦を思いついた。それにはやっぱり公爵家に行って、可能なら聖女にも会うつもりだ。また記すことが増えるぞ。それからユリウス、お前は今日からレオンに剣を教えてやれ。 獣人だ、元の能力は高いはずだから、役に立つだろう」
「ああ、わかった。ムリしないでくれよ」
「ああ。ギャッツに、チビ達への甘さを捨て、厳しくするように言ってある。 竜人は手強そうだからな。チビ達にはちゃんとアタシから伝えて、本人達も理解した。本当に賢いな、2人とも」
「そうか」
ごめんな、アル、レティ。
でも偉いぞ! 会ったら褒めてやらないとな!
「それから、なぜかレティがレオンに懐いてる」
「はぁ?」
「ヒッヒ、じゃあな」
「あ、ちょっと待ってくれ!」
転移して、いなくなる婆さん。
レティシア!
レオンを好きになったわけじゃないよな!?
お前に恋はまだ早い!!
っていうか「パパのお嫁さんになる!」が定番だろう?
レオンの野郎、ふざけるなよ。
眠気が飛び、用意して部屋を出てレオンを探す。
「レオン!」
「なんだ?」
「娘はやらん!」
「は?」
「とにかくやらん!」
「・・・」
その後、剣の基本を教え、打ち合った。 動きは雑だが、獣人だからか力が強い。レオンの剣を受ければ、俺は弾き飛ばされそうになる。動きも素早い。 せっかく教える立場になったのに、すぐに追い越されそうだ。
打ち合いながら
「ぺぺ、体を元通りにしてくれてありがとな」
「ああ、痛かっただろうに、時間がかかってすまなかった」
「そんな事はない。本当に感謝している。・・・それよりエミリアは無防備すぎるな」
「は? 何かあったのか?」
「・・・いや。あんな状況で意外に落ち着いてたなって話だ」
「・・・違うな。何かあったんだろ? 言え! レオン」
まさかレオンに小悪魔を発動させたのか?
俺という旦那がいながら・・・
「・・・いや、何もない。 忘れてくれ」
忘れられるかぁ!
レオンが言うまで攻め続けてやる!
「お、おい!」
「言え、レオン!」
「怒るなよ? もう怒ってる気がするが・・・」
「怒ってないし、怒らないから言え!」
「・・・食事する時に、口をあけてきたりするからさ。 今日だけって言っても、アイツのペースにされたりさ」
クソー! エミリア! ダメだ! それをしていいのは俺だけだ。
「それだけじゃないな? 言え!」
「うわっ! 手加減してくれよ! 俺、初心者!」
「言ったらな!」
「・・・ふにゃけて笑ったり、俺の膝で寝たり、 俺の尻尾に包まったりだ!」
「なんだと・・・」
ぺぺの動きが止まり、剣を手放し、がくんと膝をつき、空を仰いでから、手もつき四つんばいになった。
舞台俳優みたいな動きだな・・・。
「・・・ぺぺ?」
「・・・エミリアに会いたい」
「エミリアも愛する旦那様がいて、会いたいといつも言っていた」
パっと顔を上げるぺぺ
「・・・本当か?」
「ああ。 絶対に来てくれると信じてるぞ」
「・・・そうか。うぐっ、絶対に助ける」
うるうるしているぺぺの背中をトントンと叩く。
エミリアもぺぺを思い出して泣いてたな・・・。
なんかお似合いだよ、お前ら。
これだけお互いを想ってるなら、主なんてジャマなだけだな。
お前らが羨ましいよ。
俺はビーの事が好きだったが、ビーはそうじゃなかった。 ビーの所へ逃げた時の、あの時の顔は忘れられない。心底迷惑そうで、血で部屋が汚れる事を気にしていた。痛みを忘れそうになったくらいに驚いたし、悲しくなった。あの2年はムダだったんだな・・・。
はは、もう過ぎた事でウジウジするのはよそう。
それより、ぺぺには恩があるし、エミリアとは一緒に過ごした縁と小瓶をもらった恩がある。
俺も強くならなきゃな! そんで主に絶対に1発入れたい!
そう思い、気合いを入れ、泣いてるぺぺはそのままに、訓練に励むレオンだった。




