表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逃げすぎた魔法使い  作者: ぱんどーる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/96

32

ーエミリアsideー


ポケットに手を入れる。

また何か食べ物を期待しているのか、レオンの尻尾が左右に揺れるが、何も出さない。


しばらくして、またポケットに手を入れる。

レオンの尻尾が揺れる。


「ふふ」

「~~~っ!」


またポケットに手を入れ、今度はドーナツを出す。

レオンの尻尾がブンブン揺れて、こちらに来る。


「お手」


頭にチョップをくらう


「・・・痛い」

「・・・犬扱いすんじゃねぇ」

「犬なのに?」

「犬でもだ」

「そう・・・。 あげる」

「これはなんだ?」

「ドーナツ」

「アルウィンとレティシアだっけ? お前の子供達の好物か!」

「正解」

「もぐもぐ・・・うまいな」


私はクレープを出して食べる


「それはなんだ?」

「クレープ」

「あー、お前の旦那・・・ペロだっけ?の好物だな」

「ぺぺだ」


何もする事がないので、暇つぶしにレオンとは色々と話をしたが、何でアルウィンとレティシアを覚えて、ぺぺがペロになるんだ? 私はよくバカだと言われるが、レオンの方がバカだな。


「そっちも少しくれよ」

「・・・ダメ」

「頼むよ」


両手を合わせてお願いするレオン


「・・・尻尾さわらせて」

「おう、食べ終わったらな」


ポケットを漁る


「お前は昼飯が入らなくなるから、それを寄こせ。 うま! ドーナツよりこっちの方が俺は好きだな」

「・・・・・」

「ん? どうした?」


レオンが俯くエミリアの顔を覗き込む


「な、泣いてるのか? クレープ全部食べたかったのか? 悪かった。 泣くなよ」

「・・・」

「おい、エミリア。 悪かったって・・・」


エミリアの頭をわしゃわしゃとなでるレオン


「・・・ぺぺもクレープの方が好きだった。・・・ぺぺに会いたい」

「・・・そうか。 俺は会わせてやれない。すまない。 ・・・俺の格好いい尻尾で癒やされろ」


レオンの尻尾に包まれる。

格好良くはないが、もふもふで気持ちいい。 アルとレティもこの尻尾で包んであげたいな。尻尾だけ持ち帰れないだろうか?


「・・・ピーちゃんにもやってあげるの?」

「ピーじゃない、ビーだ。 はは、でも小っちゃくて、いつもおどおどしてるから、ピーって名前でも可愛くていいかもな、くくっ。 ビーは恥ずかしがりやだから、たまに俺から包むな。 お前と違って、図々しくないんだ」

「む」

「くくっ」


もふもふをしっかりと堪能した後、


「ねぇ、 そろそろレオンの主は起きるよね?」

「・・・だろうな」

「サイモンがお昼を持ってきたら、少し駄々をこねて、その後拒絶しようかと思って」

「・・・そうか」

「反対しないの?」

「100年逃げまわってたんだろ? 本当にイヤだという気持ちは理解した」

「会ってから、魔法を使えなくされたら困るし、顔も見たくないから、今日拒絶する」

「・・・わかった。 あと少しでさよならか・・・」

「ん、さよなら・・だね。 ・・・コレあげる」

「・・・コレはなんだ?」

「姿が消える。 もし私が拒絶した後、レオンの主に怒られて、逃げたくなったら使って。あとコレも。どうしようもなくなったら使って」

「・・・そうか」

「短い間だったけど、ありがと。レオンはつまらない奴だったけど、いい奴だった」


そう言ってハグしてきたエミリア。

俺も抱きしめる。


「・・・人間は嫌いだったが、お前の事は嫌いじゃない。番ってのは厄介だな。 こんな出会いじゃなかったら、お前の家族にも会いたかったよ。あと、俺はつまらなくないからな!」


「・・・私もビーちゃんに会いたかった」


しばらくそのままでいた。




トントン

「失礼致します。お食事をお持ちしました」


「・・・もうそのマズい食事はうんざり!! 早く帰りたい!」


「えーっと、エミリア様?」


「サイモンなんて、いつもニヤニヤしてて大嫌い!」


「えーっと・・・」


「種族が違う番なんて上手くいくわけない! 過去の歴史を振り返ればわかるでしょ? 子供だって出来ない! そもそもあなたの主と子を作りたくない! 私にはすでに可愛い子供達がいる! 愛する旦那様がいる! それにきっと助けに来てくれる! だから私は拒絶する!」



・・・エミリア、そんなに長くしゃべれたんだな。


淡く光って石がエミリアを覆う。 コレが拒絶か・・・。


「エ、エミリア様?」


サイモンが慌ててエミリアのそばに行き、石を叩くが手が痛かったのか、すぐに諦め、こちらを振り返る


「レオン!! どうしよう!?」


「・・・」


さて、これからどうなるだろうな・・・。

エミリアsideはここまでになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ