適当適度な恋物語
大阪駅前で加奈とレンタカーを借りる。俺は助手席。時間は昼間。神戸へと向かう。俺はガムを噛み。車窓を楽しむ。
「ねえ、来月、私達、誕生日だよね」
「そ、そうだな。しかし、怖いよな。俺達、誕生日まで一緒だって」
「そんなことないよ。神様に感謝だよ」
「そうだな」
「お嫁さんにしてね」
「え、俺でよければ、安富さん」
携帯が鳴る。メールだ。菊本からだ。
『楽しんでるか。ゆっくりしてこいよ。加奈さんによろしくな』
楽しんでるといえば楽しんでる。国道二号線を西へと走る、俺と加奈。加奈がコンビニに車を停めた。
「ちょっと、煙草、吸ってくるね」
「うん」
嗚呼、時間よ、止まれ。明日になんきゃならなきゃいいのに。加奈とずっと、一緒にいたい。俺も車から降りて、コンビニで缶コーヒーを買う。レジには、如何にも、やくざ映画が好きそうな、スキンヘッドの強面のおじさんがいた。
「兄ちゃん、旅行ですか」
「そうだよ」
「へえ、ええなぁ。俺なんかカミさんと別れて、ご無沙汰や」
「そうなんだ。俺もコンビニ店員だよ。同業者だね」
「せやな。ま、楽しんできい」
「ありがとう」
喫煙所でクチヅケを交わす、加奈と俺。加奈、凄いな。銀行員か。俺は安月給のギタリスト。生活なぁ。頑張るしかないよな。もうひとつ、仕事を増やすか。加奈は、カエルっぽいきれいな人だ。もてるだろうな。男からも女からも。もうすぐ、19歳か。加奈と俺は、車に戻り、さらに西へと進む。ああ、国道沿いの海がキラキラきれいだ。あ、国道沿いにラブホテル発見。加奈は嬉しそうに、ラブホテルの駐車場に車を停めるのであった。お父さん、お母さん。どうして、子供は産まれてくるの。その問いに。SEXするからだよ。と答えたくなった。いい旅だ。調子ええのう。俺達は部屋で全裸になった。裸体二つインマイルーム。なんのこっちゃ。




