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頭の中、現実、心

作者: ひらけるい

僕の頭の中では

きみは帰って来るころで

僕が作った夕飯の残りがあったらそれを食べているころで

でも

現実ではとっくにきみは骨になっていて

冷たい石の下にちっちゃくなってしまわれている

だから

きみはいつまでたっても帰って来ない

僕のいつも多めに作る夕飯の残りもそのままテーブルにある

なんで

どうして

僕の頭の中では

今ごろきみは僕に、にやにやしながら今日の出来事を話しているのに

きみがお風呂に入っているところに僕が入ると文句を言いながらもスペースをあけてくれるのに

でも

部屋はしんと静まりかえって

お風呂に入っても誰もいなくて湯船に浸かっても寒いまま

なんで

どうして

きみはもう骨になっていて

ここにはいないのに

僕の頭の中と現実は平行じゃない

なんで

どうして

きみは現実にいないのにまだ僕の頭の中にいるの?

だけど

僕の心がきみをきつく抱きしめて離そうとしない

もう絶対離さないときみに言っている

きみはここにいないのに

僕の心の中できみは笑ってる

はなさなくていいよ

そう言って笑ってる


僕の頭の中と現実と心がどんどんずれて離れていく


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