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時刻は逢魔が時、そろそろ人の時間は終わりを告げ、百鬼夜行の蔓延る時間帯、


廉はあの後渾身の勇気を振り絞り、シュッとスライドして電話に出る、

今日この時間に面接をしますと約束を取り付け、大学から電車で20分、そこから徒歩10分の距離にある、看板もとくにない地味な建物で面接を受けている。


「君採用ね。」

「本当に人手不足だった。」


面接官の人に会ってお互いに自己紹介をして近くに用意してあったパイプ椅子に座って志望理由に生活費ほしいですって言うまでわずか5分。


面接ってこんな簡単に通るんだ・・・。と世の中を敵にまわすような舐め腐った事を思いながら笑顔で、あざっす!!!と、とりあえず体育会系っぽい挨拶をする。


廉の中では元気に挨拶というのは体育会系なのだ。


「天崎 廉君18歳、私立桐羽大学法学部法律学科1年生ね。それにしても魔力値A+かあ・・・。」

「それ友達にも言われたんですけどそんなにすごいんですか?ネコさん。」

「真央ね。ネコじゃなくて東野 真央。君めっちゃマイペースだね。」


ごめんなさいそういうつもりじゃなくてなんかめっちゃネコっぽいなって名前が、とテンパりながら言い訳する廉を真央はふぅん、と興味深そうに観察する。


中肉中背長くも短くもない髪、顔も特に特徴はない。あえていうならば目の下に濃いくまがあるのが特徴だろうか?なんていうか地味。

そんな言葉がぴったりな東野真央である。


「魔力値っていうのは上はS+で最少はEまで分けられているんだよ。君はその上から3番目。」


だからそんなにすごいから僕らとしては逃したくないわけ、とおどけたように言う。


「Aクラス以上の人間は魔力持ちの中でも3割くらいだからね。僕はC+だから可もなく不可もなくってとこかな。でもこの仕事は魔力量だけで決まらないから心して仕事するようにね。」


最後の言葉を言った瞬間、じゃあ俺はそんなにすごいなら心配しなくてもいいのかな?と顔を緩ませた廉の顔がギクッという表情に変わるのを見て

『今度の子は扱いやすそうだし真面目そうだからちょっと楽そうだ。』

というのをおくびにも出さずに真央は続ける。


「ということで採用決まったわけだけど早速今から会社概要、待遇、福利厚生や仕事内容について説明させてもらっていいかな?」


都合が悪いならまた後日でも、と言おうとした真央に被せるように、暇なんで大丈夫っす!!と元気よく答える廉。


「そっかそっか、良かった良かった。んじゃあこれから説明させてもらうね。」


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