極私的俳句論。 その25 俳句歳時記はなんの役に立つ?
俳句歳時記
少なくとも俳句をやる以上、一冊は持ってなくては、、始まりませんね。
俳句辞典と言ったらいいでしょうか?
不肖、私も、4冊持ってます。
俺は自由律だ
僕は無季不定形だ。
と、、、おっしゃるあなたも、持っていることは必要ですね。
というのは、、季節感、、季感の育成に役立つからです。
すっかり季節感のなくなったわが日本ですが、、
こうした伝統的な季節感を味わえる「歳時記」は
心の中の、俳句感、、というか
もっといわせてもらえば、、
「日本的霊性」を養成するのに、、必須だからです。
これを欠いたら、、、俳句も結局、
「サングラスユースホステルチェックイン」
というような、奇っ怪な?怪物?俳句に堕して、、おしまいでしょう。
これは俳句でもまして自由律でも、ないです。
ただ、、機械的にカタカナ並べただけです。
というわけで失われた日本的霊性を再確認する意味でも俳句歳時記は必須ですね。
そこに根ざしつつ、、その上で
現代の無季、、無機、の風景をあえて
俳句にしてみる、
それもまあ、現代俳句の宿命?なんでしょうね?
その基礎があるかないかで
現代俳句の品質?もおのずと淘汰されるんでしょう。
さてそれでは実際俳句歳時記を選ぶには?
角川大歳時記が一番浩瀚です。全5冊?だったかなあ。
というのは私は持ってませんから。
途にかく値段が高すぎです。最新版で5冊揃い、2万5千円です。
古本ならもっと安いいかも?
まあ古本でも、ただ俳句鑑賞するだけなら?
構いませんが
私のように実作に使う人は、、ダメですね。
ある程度新しくて、、俳壇の最新流行?がつかめるようなのが必要です。
やはり日々俳句実作するうえで今の俳壇はどういう傾向がトレンディ?が知りたいですものね?
昭和30年代の古い歳時記ではその点なんの役にも立ちませんから。
それから-これは歳時記ではないですが、、
「俳句 」(講談社学術文庫) 文庫 – 1984/3
阿部 ショウ人 (著)
この本は必読でしょうね。
え?阿部しょうじんなんて知らない?
わたしもこの本に出会うまで全く知りませんでしたよ。
この人、俳人なんですが、、今では全く無名でしょうね。
とにかく、俳句批評としてこれほど辛辣で毒があり面白いのは他にありません。
というか?もうここまでなじりたおしてしまうと、
これは『俳句否定論』?でしょうか?
そういう本です。これをよみおわってもまだ俳句が作れるのか?
それくらいの毒のある俳句論?の書ですね。
とはいえこの人の俳句自体
となると、、、他人の俳句にはかくほど、手厳しかったのに、
あんまりぱっとしない句ばかりですね。
俳句批評は卓絶していても、
実作はからきしダメ、、という典型でしょうね。
ああ、、、ついでに、、老婆心ながら、、
言わゆる、有名俳人の『俳句入門』『俳句の手引き』『俳句の作り方』
みたいな本が巷にあふれていますが、、
こういうのはあなたがもし実作の参考にしようというつもりならば
全くダメです。
その理由?
有名俳人の「俺はいかにすごいか」という自慢話、、。
「俺の俳句以外はダメ」という独りよがり、、、。
それしか、内容がないからですよ。
あなたの実作には何の役にも立ちません。
私がいいままでに、数十冊のこういう
有名俳人の『俳句書』を呼んできて
これだけは自信を持って、断言できますね。
実作には、、「歳時記」とそしてあなたの「俳句感性」を磨くしかない、
それだけです。
有名俳人の自慢話聞いたって、、なんの役にも立たないでしょうね。
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